暮らしの顛末(くまくまコアラ)

50代サラリーマン、趣味は1人旅、バイクツーリング、写真撮影、温泉、銭湯巡り。 古い町並みが好きで歴史を感じる関西の各所をブログで紹介しています Canon EOS RとRICOH GR IIIを愛用して観光地巡りやら旅行、アウトドアで風景写真やらを撮っているミニマリストのブログ。 愛車は1号機DAHONのRoute。2号機Kawasaki Versys-X250。3号機TOYOTA のプリウス

【国宝】渡海菩薩群像の異世界感が凄い。奈良の安倍文殊堂【関西御朱印を巡る旅】

f:id:kumakumakoara:20180130202903j:plain

 

少々雨が降りそうなイヤな天気ですが、安倍文殊堂にやって来ました。
訪れたのが冬なので写真が寒々しいのが非常に残念。

ここはその名前の通り平安時代の大陰陽師 安倍晴明が出生した安倍一族発祥の地なのです。

別に特段、安倍晴明が好きなのかってわけではないんですけどね。
知識的には夢枕獏の「陰陽師」を少々読んだ程度で陰陽師に深く心酔しているわけでもないのですけども。

ただ、ここで見た国宝の印象が強烈でもう一度見たいと思えるものでしたよ。
(後ほど紹介します。)

 

拝観料は
本堂 国宝文殊菩薩(お抹茶・菓子付き)+ 金閣浮御堂霊宝館(七まいりおさめ札・
お守り付き)の共通拝観券で1,200円。

 

(えっ!ブログを書くために拝観料をホームページで再確認、そこで初めてお抹茶・菓子付きってのを知った。いただいてないのですが・・・

正直、拝観料高いなって心の中で思ってたのですがお抹茶・菓子付きだったとは・・・

 

 

f:id:kumakumakoara:20180130205526j:plain

こちらが本堂。
参拝者もちらほら程度ですね。

 

 

f:id:kumakumakoara:20180130205837j:plain

外から見るとそれほど大きな本堂ではないですが中は広い印象でした。

では早速中に入りましょう。

ちなみに本堂内は撮影禁止。

写真で紹介が出来ないのが残念なほど一見の価値ある国宝があるわけです。

 

国宝 渡海菩薩群像

 

f:id:kumakumakoara:20180130210757j:plain

そちらがこの国宝 渡海文殊群像。

中央の文殊菩薩様は高さ7m。
我が国の文殊菩薩様で最大級のものです。

7mって2階建ての住宅ほどの高さでしょうか。

写真ではその迫力は伝わりにくいですが・・・

その空間全体を漂う異世界感というか神秘性というか神々しさというか。

静かに読経の声だけが響くお堂内。

拝観者は一様にこの像の前に立つと見入ってしまって・・・

立ち去る事が心残りになるほど。

何度も振り返っては目に焼き付けようとする。

それほど見入ってしまう文殊菩薩様でした。

 

中心には獅子に乗る文殊菩薩様

悟りへと至るには知恵が必要として知恵の象徴とされています。
故に「三人よれば文殊の知恵」と言われるようになったそうな。

 

その獅子の手綱を握る右側に立つのが
優填王像(うてんおう)
どうやら文殊菩薩様との関わりは明確には分かってないようです。

続いて文殊菩薩様の左側の端にいる方。

維摩居士像(ゆいまこじ)(最勝老人)

古代インドの商人で、釈迦の在家の弟子でありながらお釈迦様の十大弟子達よりも仏法において博識であったと言われています。

維摩居士が病気の際、その見舞いに釈迦は弟子を見舞いに行かせようとしましたが十大弟子達は維摩居士のその博識に恐れて総じて拒否をしたそうな。
そこで病床に伏せる維摩居士を釈迦の代理で見舞った文殊菩薩のみが対等に問答を交えたと記されているとのこと。

 

そのまた左に立つ老人が
須菩提(しゅぼだい)
一般的には仏陀波利三蔵(ぶっだはりさんぞう)と呼称されている方。
お釈迦様の十大弟子の1人。

 

f:id:kumakumakoara:20180130221508j:plain

そしてこのユニークな格好をした像が
善財童子

生まれながらにして頭が良いと評判の子供で、善財童子は大衆の前で文殊菩薩様の説法を聞いて感動し、弟子入り志願をします。
そこで文殊菩薩様は条件を出します。
五十三人の善知識者を訪ね、その教えから自分自信で仏の教えを体得するという条件。
彼はある時は医者を訪ね、ある時は漁師を訪ね、慈悲の教えや自然の教えを悟り、再び文殊菩薩様の元に帰り来たのだそうな。

 

f:id:kumakumakoara:20180130234557j:plain

それにしてもこの獅子の表情。
鎌倉時代のものとは思えないほどユニークな表情です。

 

金閣浮御堂・霊宝館の七まいり

 

f:id:kumakumakoara:20180130230637j:plain

 

文殊池に浮かぶのは金閣浮御堂 霊宝館。
安倍仲麻呂と安倍晴明をお祀りしているお堂です。
ここのお参りに仕方がちょっと面白い。

 

f:id:kumakumakoara:20180130231315j:plain

 

私達は一生の内に七つの思いがけない災難に出会うとされています。
七まいりが出来るこのお堂は、そうした七難(災難)に遭わない様に、厄除け・災難除けの神仏が安置されているお堂の回廊を七回まわり、七難を取り除く行場となっているとのこと。

 

f:id:kumakumakoara:20180130231857j:plain

お堂の回廊を時計回りに一回りするごとにこの金色の七枚綴りの納め札を一枚づつ収めるのだとか。
回廊を廻っている際に「◯◯しませんように」と唱えるとのこと。
例えば「病気をしませんように」とか「苦労をしませんように」とか。

 

 

f:id:kumakumakoara:20180130232604j:plain

f:id:kumakumakoara:20180130232621j:plain

唱えながら回廊を七回廻ります。
回り終えるとお堂の中を参拝し、陰陽師の貴重な資料などを見ることが出来ます。

 

天体観測の地 晴明堂

f:id:kumakumakoara:20180130233205j:plain

こちらが清明堂。
魔除け方位除けのご利益がいただけます。

 

f:id:kumakumakoara:20180130233319j:plain

こちらが天体観測の地。

 

f:id:kumakumakoara:20180130233418j:plain

天体観測の地からの眺め。

 

f:id:kumakumakoara:20180130233914j:plain

こちらが清明堂
黒い丸い玉を撫でてお参りをします。

 

f:id:kumakumakoara:20180130234204j:plain

で、こちらが頂きました御朱印。

国宝 渡海文殊群像は必見の価値がありますので是非みなさん行ってみて下さいね。