さて、今日訪れるのは奈良県の屯鶴峯。
まるで雪が積もったのかと思えるほど真っ白な凝灰岩が山肌が珍しい奈良県の天然記念物として指定されている奇勝。
近くの無料駐車場にて車を停める。
6台ほどの車を停める事が可能なのだが、観光駐車場としては心もとない広さ。
この広さの割には駐車場わきには公衆トイレがあったりするのでなんだかもったいないなぁなんて思う訳である。
駐車場より奈良県道・大阪府道703号香芝太子線を歩くこと100mほどで屯鶴峯(どんづるぼう)の入り口。
この標識の横に山側に伸びる道があるが、そちらは全くの別ルートなので要注意です。
さて、こちら屯鶴峯(どんづるぼう)の入り口。
「金剛生駒紀泉国定公園 奇勝どんづる峯」と表示された標識。
名勝ではなく、奇勝とな・・・
奇勝というのは初めて知った。
調べてみると火山溶岩が侵食によって不思議な形をしている景観の事を奇勝としているよう。
日本三大奇勝というものがあり、大分県の耶馬渓、群馬県の妙義山、香川県の寒霞渓が日本三大奇勝なのだとか。
屯鶴峯って何なのって事なのですが。
屯鶴峯(どんづるぼう)は、千数百年前に二上山の火山活動によって火砕流や火山灰などが水中に沈積して凝灰岩となり、その後隆起と風化水蝕により奇岩・奇勝となったもの。
その凝灰岩の層が非常に規則正しく、あたかも大畳を斜めに数限りなく重ねたような景観が珍しい事から奈良県指定天然記念物となっている。
遠くから見ると鶴が屯(たむろ)しているように見えたため、屯鶴峯(どんづるぼう)という名になったそうな。
という事です。
そしてここ屯鶴峯(どんづるぼう)は金剛葛城山系の稜線を縦走するダイヤモンドトレイルの起点なのです。
この日もトレイルのトレーニングをしている人と遭遇しましたが、基本、そんなに人が来るような山ではないのですけれど。
さて駐車場から歩くこと5分程度で屯鶴峯(どんづるぼう)の散策コースです。
この岩の向こうに広がる景色はというと。
まるで雪でも積もったかのような白い凝灰岩の岩肌がむき出しの光景。
まるで残雪のような岩肌。
足元のディテールはこんな感じ。
いくつもの切れ目や溝があり、非常に滑りやすい。
結構な傾斜角度があるので非常にスリリングな場所でもある。
ちょっと油断して足を滑らしたり、踏み外すと何十メートルも下に転落をしてしまいそう。
そうなると軽いケガでは済まないだろう。
滑りやすい凝灰岩を登り、その崖から眺める景色を楽しむ。
今日は風が強く、木の葉を揺らす風の音がなんだか不気味だったりする。
風にあおられバランスを崩すと数センチ先は崖だったりするので少々足がすくむ。
それにしてもまるで残雪のように見える岩肌。
硬い岩でも何千年という長い時間、雨風にさらされていると残雪と同じように一定のリズムというか規則的な痕跡が残るものなのでですね。
ちなみにこの硬い岩盤を利用すべく、第二次世界大戦の戦時中は防空壕が作られた。
今でもその防空壕が残っているので屯鶴峯防空壕跡を目指して歩いたのだが、ルートが見るかからず、今日のところは断念。
また次回、散策してみたいと思います。
ではでは。