1970年頃から続く、日本のライトノベルの歴史を語るうえで、1980年代の名作である藤川桂介著「宇宙皇子」は外せない。
後に角川映画にもなった名作なのだが・・・
歴史ブームが高まる昨今、この作品が再加熱されないのがいささか気になっている。
この作品を知ったきっかけは当時土曜日の深夜に放送されていたラジオ大阪。
浜村淳がパーソナリティーのサタデーバチョンという番組であった。
どのようなコーナーであったかは定かではないが、歴史の話、アニメの話が多く、その中でよく話題になっていたのだと思う。
作品は「地上編」・「天上編」・「妖夢編」・「煉獄編」・「黎明編」・「拾異伝」の6部からなり全52巻という長編大作。
こんな記事をかいているものの私自身、「妖夢編」の途中までしか読んでいない。
とはいえ、小・中学生であった私の愛読書として深く印象に残る作品であり、今でも読めば興奮する事間違いなしなのだと思う。
歴史フィクションであり、飛鳥時代の人物名をこの作品で学んだ。
役行者小角
大津皇子
大海人皇子
川島皇子
大友皇子
中大兄皇子
大海人皇子
鵜野讃良
藤原不比等
高市皇子
などなどである。
何故こんな昔のライトノベルの話を持ち出しているのかというと・・・
いま、吉川英治著「私本太平記」を読み進めているのだが、読んでいるうちになんだか懐かしい物語の起伏を感じ。
幼年に読んだ「宇宙皇子」を思いだした次第である。
「宇宙皇子」は全巻読んでいないのではあるけれども、かなり私の人生に影響を絶えた作品。(全巻読んでないのに?)
まぁそうツッコまれるだろうが、影響を受けたのは事実である。
次巻を待ち伸びる間の何処かで趣味趣向が変わったのであろう。
そして今、再び久しぶりに読み返してみたい。
完結まで読破してみたいという思いにかられてこの記事を書いている。
たぶん、中年のおっさんとなった今でも読み応えのある作品であると・・・
当時、ませがきであった私の記憶では。それほど巧みな作品であったと記憶をしている。
昔に読んでいるので、懐古的な目で懐かしさやを感じるのかも知れないが、
今の人が宇宙皇子を読むとどのような印象なのだろうか。
やはり面白いのだろうか。
それとも80年代の作品という時代を感じるものなのであろうか・・・
そんな事を思いつつ、ネットで宇宙皇子を検索してみると、下記のようなサイトがあった。
どうやら地上遍、全10巻がイラスト書下ろしで新たに出版されていたらしい。
え!いのまたむつみのイラストではないの!
どうやらいろいろなイラスト作家によって再販されているよう。
地上遍までで情報が途絶えているみたいなので、あまり人気が出なかったのかもしれない。
やはり、いのまたむつみ氏のイラストでないとね。
今の時代でも十分に読んで面白く、いのまたむつみ氏のイラストも魅力的だと思うのですが、どうなのだろう。
私としてはライトノベルが人気の昨今、この作品に再び注目されてもいいのでは思う次第。
という事で今日はこれまで。
ではでは。