さて、今回やってきましたのは三重県赤目四十八滝。
関西では紅葉の行楽地として有名な場所。
またオオサンショウウオの棲息地としても有名。
赤目って珍しい地名なんですが、古くは山岳信仰の修業の場として役行者小角が修業をしていた際に目の赤い牛に乗った不動明王と出会ったとの伝説から「赤目」と呼ばれるようになった。
伊賀にも近い事から忍者の修業の場であったとの伝説もある。
土曜日の午後2時という遅い到着ですが、駐車場はまだまだ空いている状態。
通常は1日800円ですが、遅い到着だったので700円でいいとの事。
駐車場からハイキングコースのスタート地点である日本オオサンショウウオセンターまでは500mぐらいかな。
お土産物屋が数件あり、宿泊ホテルも数件ある。
昭和感のあるお土産物屋でなかなか風情を感じる。
ハイキングコースは日本オオサンショウウオセンターから琵琶滝までの約3㎞コース。
概ね片道1時間30分。
往復で約3時間程度のコース。
道々三脚を立てて撮影をしたいと思うので3時間以上かかるかもしれない。
- 日本オオサンショウウオセンター でオオサンショウウオを観察しよう
- 赤目五瀑その1「不動滝」
- 赤目五瀑その2「千手滝」
- 赤目五瀑その3「布引滝」
- 赤目五瀑その4「荷担滝(にないたき)」
- 赤目五瀑その5「琵琶滝」
- 赤目五瀑以外にも美しい滝がある。
- まとめ
日本オオサンショウウオセンター でオオサンショウウオを観察しよう
さて、見えてきたのは日本オオサンショウウオセンター。
ここで入山チケットを購入する。
大人一人500円。
小人は250円。
ここではオオサンショウウオやイモリなどの両生類が展示されている。
赤目四十八滝に入山するにはここを通らないと先には進めない。
(もちろん別ルートもあるのだが、一般的な観光コースではの話である。)
しばしオオサンショウウオを眺める。
昔は貴重な蛋白源として食べられていたサンショウウオ。
昭和初期の本などを読むと、山椒魚をとって生活の糧としていた山稼ぎ人が出てくる事も多い。
当然、今は特別天然記念物なので食べる事はそもそも出来ないが、昔は食用に海外から持ち込まれたモノも多いらしく、それらが野生化して交雑した混合種が多いのだとか・・・
日本固有の在来種はもちろん希少だが、この混同種も絶滅危惧種であり、外来生物でありながらブラックバスのように駆除をするような生物ではないという、なんとも複雑な事情なのである。
そしてなんで山椒魚という名になったのか・・・
なんと山椒の香りがするからなのだとか。
本当に山椒の匂いがするものなのか匂ってみたい。
まぁオオサンショウウオの話がここまでとして・・・
赤目五瀑その1「不動滝」
日本オオサンショウウオセンターを抜けて、5分程度山道へと進む。
赤目四十八滝には赤目五瀑という五つの滝があり、その一つ目「不動滝」が見えてくる。
こちらが不動滝。
高さ15mの名瀑。
赤目という地名の由来にもなった、役行者小角が赤い目の牛に乗った不動明王と出会ったとの事でこのような滝の名前となっている。
明治の中頃まではここから奥へは入れなかったようで、滝参りは基本、この滝をお参りするまでだったのだそうだ。
ND64フィルターを使用。
シャッタースピード8秒で撮影。
赤目五瀑その2「千手滝」
先ほどの「不動滝」から歩くこと10分少々。
ハイキングコースで唯一ある食事処に到着。
ここが赤目五瀑の二つ目「千手滝」。
滝の高さは15m。
滝、岩、樹木、滝壺のすべてが調和した絶景。
岩を伝って千手のように落水するところから千手滝と名付けられたそうな。
幾重にも分かれる水の流れが神秘的な滝ですね。
このような複雑な流れの滝は全国でも珍しいのでは。
私的にはこの滝が赤目随一の景観かな。
赤目五瀑その3「布引滝」
千手滝のすぐ上にあるのが赤目五瀑三つ目の滝「布引滝」。
高さ30mから一条の布をかけたように落ちるその姿から名付けられた「布引滝」。
先ほどの千手滝とはうって変わってしなやかさを感じる女性らしい滝。
静かに流れる白糸のような美しさ。
赤目五瀑その4「荷担滝(にないたき)」
先ほどの布引滝を上から眺める。
自然に出来たとは思えないどの度の垂直にそびえたつ岩。
まるで柱のようにそそり立っている。
この山の岩はどれも人工物かと思えるほど垂直に削れているのが特徴。
まるで巨大な壁のようだ。
こちらも絶景。
手前にあるのは木の幹なのだが、その奥に写っているの木の幹ではない。
大きな岩の断崖絶壁なのである。
断崖の岩を登っては下りの山道。
岩だらけの沢を登って行く。
おいおいここは三途の河原か?
小石を積んでいるのは修業場という昔からのなにかしらの何かがあるか?
それとも単なるお遊びなのか。
さてさて、スタート地点からブラブラと歩くこと約1時間30分。
ようやく赤目五瀑4つ目の滝へ。
こちらが赤目五瀑、四つ目の滝「荷担滝」
高さ8mの滝が岩をまたいで二つに分かれて流れ落ちる滝。
とても印象的な滝なので渓谷随一の景観とも言われる。
赤目五瀑その5「琵琶滝」
荷担滝までくれば赤目五瀑の最後の滝「琵琶滝」までは残り僅か10分。
こちらが赤目五瀑、最後の滝「琵琶滝」
高さ15mで楽器の琵琶に似ていることから命名されたとの事だが・・・
琵琶に見えるのだろうか・・・
もろもろ写真を撮影しながらここまで約2時間程度。
時刻は16時になろうかと・・・
渓谷には日暮れとともに早々に下山するようアナウンスが放送されているのでペースを上げて下山する。
赤目五瀑以外にも美しい滝がある。
赤目五瀑のような大きな滝だけでなく、小さな流れの小さな滝も美しい。
赤目四十八滝にはこのような清らかな流れが多くあり、大きな岩々をぬって流れる川の流れも魅力だが、無数の段差を流れ落ちる小さな川の流れも魅力的。
また、あちらこちら飛び交う糸トンボを観察するのも面白い。
まとめ
下山途中、何やら人が立往生していると思えば、行く手に蛇が・・・
蛇を観察しているのか、それとも蛇が通りすぎるのを見守っているのか。
どうやらみんな行くのを躊躇しているようだったので、自ら進んで通る事に。
人間は蛇に恐怖するが、蛇も人間に恐怖する。
こちらからいらぬちょっかいをかけない限り、蛇は人間を見て逃げるのである。
だから何食わぬ顔で横を普通に通っていく。
案の定、蛇は警戒して逃げた。
蛇を見ては毎回撮影しようと思うのだが、大抵、近づくと逃げていく。
だから蛇を見ても慌てず、冷静に。
人間の気配を感じさせて、さっさと逃がしてやるのがいい。
ここはハイキングコースなので小さな子供も通ったりするので・・・
赤目四十八滝はとにかく水が綺麗で、小魚が泳ぐ影が川底にハッキリを影が映るほど。
また、紅葉が有名なのですが、緑一面に染まる生命力をふんだんに感じるこれからの時期が一番面白いと思うのです。
川面を元気に泳ぐ川魚。
水面一面を緑に染める新緑。
川面を泳ぐかのように進むトンボ。
そして山鳥の鳴き声。
生命が活性化して蝉が鳴くまでのわずかな間のこの時期。
蚊なども少なく、快適に自然を満喫できるのがいい。
小さなお子さん連れでも無理なく自然を満喫できる。
という事で関西の秘境!三重県赤目四十八滝は大自然の見どころ満載でトレッキングに超おススメです。
ではでは。