自然欠乏症候群という言葉を初めて知った。
森林浴や日光浴が体にいいのは今更語るもがなであるが、
自然が不足すると体調を崩すという、その真逆もあるのだとか・・・
自然欠乏症とは、リチャード・ループという人が2005年に出版した「あなたの子どもには自然が足りない」で提唱された自然欠乏障害から派生したもので、現代の子供たちが抱える精神不安や社会生活の障害などをもたらすのだそうだ。
主な症状として
■集中力がない。ひとつの事に集中できない。
■落ち着きがなく、じっとしていられない。
■忍耐力がなく、かんしゃくを起こす。
■他人に対する気遣いができず、友達とうまく遊べない。
自然欠乏症の症状を見てみるとADHDや多動症にも似ている症状がみれる。
外で遊ばない子は自然欠乏症の傾向にあるというが、そりゃ外で遊ばないのは健康とは言えないだろうし、室内でゲームやスマホばかりで過ごしているとなおさら不健康だろう。
これらの症状、本当に自然不足が原因なのか?
東洋医学的な発想なので、科学的な根拠はなさそう。
また、都会で暮らす大人の中でも、体調不良でありながら、検査をしても異常が見当たらない。
頭痛、めまい、気だるさ、無気力、不眠などの具合の悪さを感じながらも、疲労が溜まっているのでは、またストレスからくるもの。
としてまさか自分に自然が不足しているなどとは思わないだろう。
確かに現代の都会では健康によいわけはないだろう。
■大気汚染
■塩素の残った水道水
■アスファルトやコンクリート
■空調
■電磁波
■騒音
そんな環境で暮らしているのだから。
逆に健康に良い事とは・・・
■しっかりと陽にあたる。
■きれいな空気を吸う。
■自然な食べ物を食べる。
■汗をかく。
■土の上を歩く。
■自然の音を聞く。
と都会ではままならない項目ばかりである。
そう考えると原因の知れない体調不良。
確かに自然不足なのかもしれん。
でも現実的にこんなの無理だわ。
SF的な考えで文明が発達していく先には滅亡があるなんて言うが・・・
極端な話、自らが行った行動で地球が汚染され、病が深刻化、種の生存が危ぶまれる。
なんて事になったら身のふたもない。
これぞ便利さの代償なのだろう。
世の中どんどん便利になり、快適になるほど、環境汚染が進むわけだ。
文明で自然をコントロールすることは出来ない。
雨が降っても濡れないように。
土で汚れないように。
虫が出ないように。
雑草が生えないように。
そいうことをすればするほど自然から遠のくのだ。
便利さも行き過ぎると危険。
自然と共に共存する最善の方法を考えないといけない。
近年では自然がもたらす身体への景況を考慮した
バイオフィリア(Biophilia)という考えが広がりつつある。
それは「人間は本能的に自然とのつながりを求める」という考え方。
Amazonやヤンマーなどがこの考えをオフィスデザインに採用し、自然豊かなオフィス環境でストレスの軽減、生産性や創造性の向上を目指している。
また、「人間には生まれ持った自然治癒力がある」
と提唱した疫学の祖、ヒポクラテスは
「人間は、自然から遠ざかるほど、病気に近づく」
との言葉を残している。
自然を守るのは我々人間を守る事に他ならない。
そんな時代なのだなと思う今日この頃です。
って記事タイトルの解答になってない気がするけどね・・・