歴史風情ある大和高田の街並み
さてさて、今日は奈良県大和高田市を街ブラです。
JR高田駅へと続く天神橋西商店街とさざんかストリート。
シャッター通りとなっているがぽつりぽつりと個人商店が店を開けている。
どういうわけかビニール傘が沢山天井からつるされている。
たぶん映え狙いなのだろうが・・・
昭和風情を残すお店も今なおそのままの店構えで商売をしている。
金物屋ではハタキが軒先で売られていた。
ここ奈良県大和高田市は江戸時代に専立寺の寺内町として門前を中心に桑山藩が商人を近郊から集めて商業の町として発展させていった。
綿花の取引を中心に発展し、農産物や物資を売買するための小売商・卸問屋が軒を並べ、商都として賑わった。
明治以降も商工業が盛んな街として発展した。
こちらの建物は昔は宿屋でもしていたのだろうか。
大正モダニズムを感じる建物。
こちらも大正モダニズムを感じる建物。
そもそもは銀行だったのであろうか。
天神橋西商店街を抜け、本町通りをブラブラ歩くとあちらこちらに歴史を感じる建物が目に付く。
南北に通る本町通り、市町通り。
たかだか200ｍ～300ｍほどの通りだがその昔はここが専立寺の門前通りの中心として栄えた場所。
それゆえに今でも古い町並みが残されている。
そしてこのエリアを囲むように幹線道路が整備され近代的な賑わいを感じる町並みとなるのだが、このエリアだけ昔ながらの風情を残す。
明治天皇が小休憩をした堀江九朗邸の碑。
明治天皇はその生涯で97回も日本全国への巡行を行っている。
明治天皇は大政奉還後、新しい日本の君主が将軍ではなく天皇であることを全国に知らせるために巡行をしたという。
その中でも六大巡幸（ろくだいじゆんこう）と呼ばれるものがあり、
・明治5年の九州・西国
・明治9年の東北・北海道
・明治11年の北陸・東海道
・明治13年の甲州・東山道
・明治14年の山形・秋田・北海道
・明治18年の山口・広島・岡山。
であるが、この碑は明治10年に明治天皇が畝傍山稜参拝後にこの地で小休憩をされたとのこと。
少し路地裏に入ってみるとこれまた昭和レトロな町工場の情景が残っている。
綿花で発展してきた大和高田市。
綿花の加工工場なのであろうか。
駅前の長屋の街並みと長屋文化
さて、続いては駅前周辺を散策。
こちらは通り沿いの風情な街並みとはうって変わり、昭和の雑多な街並みが残る。
昭和の長屋の街並みが今でも沢山残されていた。
駅前にこれほど密集して長屋があるということは昭和の時代でもかなり賑わった街だったに違いない。
ちなみにJR高田駅前には今でも2軒の銭湯が現役で営業をしている。
昔の長屋には風呂がないので、長屋住まいの人の湯屋として需要があるのだろう。
それだけ長屋が多かったということを意味しているのかもしれない。
駅前に2軒ある銭湯の1軒はここ。
高砂湯。
「本日たきます」の案内がこれまた風情ある。
もう1軒はここ。
中央温泉。
本日はお休みとの看板が。
ここの温泉はかなり昭和レトロを感じる渋い温泉なので興味がある方は下記の記事へ。
電話改式協力の章っていったいなんだ。
こちらの建物も昔は宿屋だったのではなかろうか。
玄関の意匠がなんとも宿屋や料亭のような作り。
駅前の入り組んだ場所は開拓がしにくいのか古い住居が廃墟となって残されている。
大和高田千本桜
さて。続いてやってきたのは大和高田千本桜。
高田川の両岸2.5kmにも及ぶ桜並木が人気の桜スポット。
夜にはライトアップも行われる。
屋台も出てたいそうな賑わい。
こちらは能なども行われる桜華殿（浮舞台）。
こんなのもあるんですね。
一つ通りを挟むと見える景色がまた違う。
昭和レトロと大正モダンが入り組んだ街並み。
商店街を中心に街を巡るとこれほど情景が変わる場所も珍しい。
こういう場所で一人のんびり街探索をするのも趣があっていいもんだ。
あの角を曲がるとどんな情景があるのだろう。
そんな楽しみがある大和高田でしたとさ。
ではでは。
