東海道五十三次の江戸から数えて47番目の宿場町である関宿。
江戸時代、参勤交代やお伊勢参りの人々でたいそう賑わったそうな。
昭和59年に国の重要伝統的建造群保存地区に選定され、観光地として多くの歴史好きが訪れる場所。
東の追分から西の追分まで東西1.8㎞には江戸時代から明治にかけて建てられた古い町屋が200軒ほど残されています。
そんな関宿をブラブラと散策してまいりました。
関宿の町並み
さて、到着したのは土曜日の午前11時。
関宿近くの観光駐車場。
ここは30台~40台ほどの車が駐車できるスペースで駐車料金は無料。
後2台で満車というタイミングだった。
こちらは西の追分。
関宿は鈴鹿峠を控えた東海道の重要な宿駅であり、伊勢別街道や大和街道の分岐点としてとして繁栄したそうな。
ここ西の追分は大和街道との分岐点にあたり、東海道京都方への次の宿場は坂下宿で、鈴鹿峠を越えて京都へは78㎞あります。大和街道は加太越えをして伊勢から奈良に至るとのこと。
西の追分にも観光用駐車場があったけど、誰も気が付いていないのか、この日は車が1台も停まっていなかった。
こちらは西の追分の休憩所。
休憩所内の座敷で一休み出来るようになっているがほとんど人が立ち寄らない。
関宿の観光スポットから少々離れた場所なので西の追分まで歩いてくる人は少なそう
。
しばし静かな座敷を独り占めする。
そして気持ちが徐々に江戸時代へとタイムトリップするのである。
陽射しが強いので高コントラストな景色。
休日の秋晴れなのに観光客が少なく感じる。
みんな紅葉を見に行っているのかな。
関地蔵院前の光景。
この辺りは観光客向けのお店が軒を連ねる場所。
こちらは素泊まりのゲストハウス。
相部屋で1泊3500円とのこと。
軒先にはレトロな小物や生活道具が展示されており、ノスタルジーな雰囲気が興味をそそる。
バックパッカー向けなのだろうな。
宿場町を一望出来るという展望台のある眺関亭。
関宿の通りを歩く観光客はあまりこの展望台の存在に気付いてないみたい。
一見すると小さな公園なのだが、門を抜けると2階に上がる階段が設置されており、展望台に上がることが出来る。
通りからは展望台へあがる階段も展望台も見えないので誰も気付かないのだろう。
古くから商いをしている商店もあり、また建物をリノベーションしたオシャレなカフェもあり、どこの観光地でも同じことだけれど、ハードを活かして、ソフトを入れ替えるという世代交代が行われている。
とはいえ古民家のカフェ化だけでは長続きしないのだろうと思う。
関宿の投函ポストはこのように黒で統一されている。
「書状集箱」と記載されており、景観の一部として活用しているのは面白い。
また、家庭のポストもそれぞれ景観に配慮した工夫をしているのも面白い。
この町で暮らす人たちの粋な遊び心を感じる素敵な情景。
こちらは三重県津に本店がある地方銀行の百五銀行の関支店。
関宿場町の景観に合わせた意匠に思わず本当に営業しているの?
って思ってしまいますが、実際に店内にはATMもあります。
関で泊まるなら鶴屋か玉屋、まだも泊まるなら会津屋か
こちらは玉屋、関宿を代表する大旅籠のひとつ。
江戸時代に建築されたその建物と歴史資料などが公開展示されています。
入館料は大人300円。
ここで面白いものを見つけた。
展示されているのは「旅行用心集」。
いわゆる旅マニュアルとでもいいましょうか。
諸国の温泉事情や旅で遭遇する危険な虫の紹介など、旅の注意点や対処法を絵入りで細かく紹介している本です。
Amazonで検索してみると「現代訳 旅行用心集」というものを発見。
ちょっと読んでみたい気もする。
階段を上がって2階へ。
ここが実際に旅人が宿泊をしていた場所なのだとか。
こんな感じで寝ていたのだそうな。
虫籠窓から差すやさしい陽の光にも味わいを感じる。
玉屋の蔵の中には歌川広重の当時の浮世絵が展示されています。
当然、カメラ撮影は禁止。
関まちなみ資料館
こちらは関まちなみ資料館。
入り口の間口が狭いので気付かづに通り過ごすところだった。
先ほどの「玉屋」の入館料を払うと、こちらの資料も見学が出来るとの事。
今では珍しい箱階段が展示されてあり、実際にこの階段を上がることができる。
箱階段を上がれば天井が低い小さな部屋。
母屋から蔵に繋がる廊下の狭さもまた面白い。
昼食は和洋レストラン山石のわらじカツ重定食
さてさて昼食をどうしょうかと思いながら観光をしていると、良いお店を見つけた。
観光地のど真ん中にありながら価格がリーズナブルなお店。
和洋レストラン山石。
軒先のメニューにあった名物「わらじカツ重定食」850円が気になる。
お昼時から少々時間が遅れての昼食なので店内には人はおらず、なんとも雰囲気のある店内。
注文したのはやっぱり気になっていた「わらじカツ重定食」850円。
まさにわらじような大きさのカツ。
カツには甘めのタレがかけてあり、ウナギのタレのような味。
これは食べ応えがありそう。
お味はなかなかのものでした。
まとめ
東海道五十三次をめぐる旅というのも面白いものですね。
歌川広重が描いた情景が現代ではどのようになっているのか。
その浮世絵に描かれた場所、アングルなどを考察し、歌川広重は当時、ココからの情景を描いたのではなかろうか。
なんて当時の場所を見つけるのもロマンがありそう。
いつかは五十三次制覇にチャレンジしてみたいと思う今日この頃です。
ではでは。