暮らしの顛末(くまくまコアラ)

50代サラリーマン、趣味は1人旅、バイクツーリング、写真撮影、温泉、銭湯巡り。 古い町並みが好きで歴史を感じる関西の各所をブログで紹介しています Canon EOS RとRICOH GR IIIを愛用して観光地巡りやら旅行、アウトドアで風景写真やらを撮っているミニマリストのブログ。 愛車は1号機DAHONのRoute。2号機Kawasaki Versys-X250。3号機TOYOTA のプリウス

読書

新たなホラーのカタチ!「近畿地方のある場所について」背筋 (著)がめちゃめちゃ面白かった

昨日、本屋さんの平台に積み上げられていて気になった「近畿地方のある場所について」背筋 (著)。ほほん、これはたぶん、いわくつきの土地にまつわる話だな。表紙にはダム湖が写っているので、ダム湖の底に沈められた集落の話か?もしくは自殺や事件に関する…

宇江敏勝著「山びとの記」木の国 果無山脈を読了。昭和初期の炭焼きの暮らしぶり、林業全盛期の山の生業が生生しく書かれた良著

炭焼き時代のエピソード 造林プロジェクトに参加 振動病という病を知る 手つかずの森林保全の現状 いやいや、久しぶりに面白い本と出合った。本書は1980年に発刊されたものの増補新版である。著者は昭和12年に和歌山県、奈良県、三重県にまたがる紀伊山地の…

ワクチンという概念がない時代に天然痘予防の治療法を広めるために国をも動かした福井の町医者の物語。吉村 昭「雪の花」。

さてさて、コロナ過の時代に同じような論争がはるか江戸時代に類似した歴史的のエピソードがあったとは・・・ 江戸末期幕末時に活躍した福井県の町医者 笠原良策(かさはらりょうさく)の物語。漢方医であった笠原良策が27歳の時、日本では天然痘が大流行。…

高松塚古墳の壁画はどのように劣化していったのか!失敗続きの文化庁の保管修復プロジェクト。

高松塚古墳の壁画発見当時のエピソード 前代未聞の壁画の保存を託された文化庁。 高松塚古墳の保存施設が完成した事で安堵感が生まれた日本。 平成のカビの大発生事件。 ついに高松塚古墳の壁画の劣化がマスコミに報道される。 結局、石室は解体されることに…

世界の脅威であったペストの正体を暴いたのは日本人だった。偉大な日本人「北里柴三郎」について

大阪某所、場所は伏せられている「たたり地蔵」 最も死者が出た地域が大阪だった。 世界の脅威であったペストの正体を暴いたのは日本人だった。 香港でペスト菌を発見した5年後、いよいよ神戸、大阪でもペストが・・・ 福沢諭吉が私財をつぎ込んだ北里柴三郎…

なぜ「あの場所」は犯罪を引き寄せるのか

ってタイトルを見ると・・・なんかおどろおどしい感じがするんだけど。 本の内容はといえば例えば・・・犯罪が起こりやすい場所はどっちでしょうか?「どこからでも入れる公園」と「入口が1つの公園」「見通しのよい田んぼ道」と「家や店のある通り道」「大…

小松左京の短編ホラー小説の傑作「くだんのはは」

さてさて、いよいよお盆休みですね。お盆のシーズンになると・・・ 怪談・心霊。テレビ番組はお盆休みに何かと心霊系の話題や特集が組まれたりするもんです。 で、誰もが1番好きな怪談話っていうものがあると思うのですが・・・私の場合はこの、小松左京の「…

モンベルで購入したものとか、本屋で偶然見つけた大好物の本「日本ボロ宿紀行」とか。

さて、今日は朝からダイニングテーブルでお仕事。するとバタバタバタバタとヘリコプターの音が騒がしい。ベランダに出てみると、自衛隊のヘリコプターUH-1J 通称ヒューイ。こいつが20~30分おきに、また1機、また1機と飛行場へと飛んでいく。 なんか騒々しい…

日本初のユネスコ「世界記録遺産」に登録された山本作兵衛さんの描いた絵画で明治時代の炭鉱坑夫の暮らしぶりを知る。

山本作兵衛とは 明治時代の炭鉱で働く坑夫の暮らしを知って思うこと。 明治時代の炭鉱坑夫の暮らしぶりを箇条書き 山本作兵衛という人物を始めて知った。彼が描いた炭鉱の記録画や日記、雑記の697点が日本初のユネスコ「世界記録遺産」として2011年に登録認…

國友 公司 (著)「ルポ西成~七十八日間ドヤ街生活~」が一気読みするほどめちゃ面白かった。

本屋さんで平積みをされていたのを見て、面白そうだったので購入。ルポ西成~七十八日間ドヤ街生活~國友 公司 (著) これがすこぶる西成、釜ヶ崎の現在の裏社会事情がよく分かるいい本だったわ。たった1日で読了するほどの本ってここ数年なかったよなぁ。それ…

高天原伝承の地、奈良県御所市の高天付近にて

まさに天空の郷というような風景だわ。大和平野を望むその先には吉野・熊野の山々がはるか彼方まで連なっている。 すごく秘境の地に立っている感覚なのだけれど。実は市街地近くなんだよね。 「古事記」や「日本書紀」に登場する神々が住まう場所。高天原。 …

今更ながら柳田国男の遠野物語にハマっている。

柳田国男の遠野物語。 これまで食わず嫌いで長い人生いつかは必ず読むだろうということで、遠野物語を古事記や日本書紀と同等の扱いをしてきた私であるが・・・ 読み始めると止まらない。それほど面白いのかというと・・・面白いという感覚とは違う。 現代語…

「ドキュメント豪雨災害(なぜ人は逃げ遅れるのか)」を読んで学んだ災害時における不可思議な人間の行動心理

2018年7月。西日本豪雨が起きた。大量の水に浸かった岡山県倉敷市真備町の光景が何度もテレビのニュースで伝えられた記憶はまだ新しい。 あれから1年。 今年も台風7号、8号、9号、10号とひっきりなしに台風が発生し、大量の雨を日本に降らす恐れがある。 実…

近年増えている不可解な病の原因は自然欠乏症候群なのか?

自然欠乏症候群という言葉を初めて知った。 森林浴や日光浴が体にいいのは今更語るもがなであるが、 自然が不足すると体調を崩すという、その真逆もあるのだとか・・・ 自然欠乏症とは、リチャード・ループという人が2005年に出版した「あなたの子どもには自…

おっさん世代の名ライトノベル「宇宙皇子」は今の世代はどう感じるのだろうか。

1970年頃から続く、日本のライトノベルの歴史を語るうえで、1980年代の名作である藤川桂介著「宇宙皇子」は外せない。 後に角川映画にもなった名作なのだが・・・歴史ブームが高まる昨今、この作品が再加熱されないのがいささか気になっている。 この作品を…

白洲正子(著)「かくれ里」読了。すっかり影響を受けてしまったおススメ本。

いやいやすっかり影響を受けてしまった。 以前に「林修のニッポンドリル【知らないアナタは損!全国ご利益神社SP】」というテレビ番組にて林修氏は十一面観音立像に対してかなりの想い入れがあるらしく、十一面観音の魅力が詰まった書籍として白洲正子(著)…

加藤博二著「森林官が語る山の不思議」を読み終えて

いや~面白い。 著者の加藤博二氏が森林官として、様々な山の暮らしや出会いをまとめたエピソード集なのだが、残念ながらこの方の著書は2冊しか出ておらず、もっと作品を読みたいものの読めないのである。 昭和初期に森林官として信州の各地の深山を渡り歩き…

書評を書いたら著者様よりコメントをいただけて嬉しかった。これもブログの面白さ。

今から約3週間ほど前、このブログで読書感想記事を書いた。 それが下記の記事である。 www.smilejapan.jp すると先週の中頃、SNSから普段以上のアクセス数があった。 記事に設置してあるソーシャルボタンを確認してみると・・・ なんと270以上もの「いいね」…

読書は気軽に私を旅に連れて行ってくれるもの。低山トラベラー大内征著「低山手帖」でまた旅に出掛けたくなった。

エッセイばかりを好んで読んでいる私。山や旅、歴史探訪に関するエッセイは読んでいるだけでもそれなりに旅の気分が味わえる。 また、新たな旅の計画のきっかけにもなり、エッセイの影響で尋ねた場所は数知れない。 お気に入りのアニメの舞台となった地を訪…

「そうだ、高野山がある。」片山 恭一 (著)を読了。これは単なる高野山ガイドブックでない。

さて正月休みも後2日。最終日には高野山に行くことを予定していた私。毎年紅葉のシーズンともなるとカメラを持って物見遊山として高野山を訪れている。昨年の紅葉シーズンにも高野山を訪れた。いつも写真撮影に専念するばかりなので一度はゆっくり高野山を楽…