暮らしの顛末(くまくまコアラ)

50代サラリーマン、趣味は1人旅、バイクツーリング、写真撮影、温泉、銭湯巡り。 古い町並みが好きで歴史を感じる関西の各所をブログで紹介しています Canon EOS RとRICOH GR IIIを愛用して観光地巡りやら旅行、アウトドアで風景写真やらを撮っているミニマリストのブログ。 愛車は1号機DAHONのRoute。2号機Kawasaki Versys-X250。3号機TOYOTA のプリウス

重要伝統的建造物群保存地区である奈良県橿原市今井町の街並みが素敵すぎる。

奈良県橿原市今井町

朝9時頃に今井まちなみ広場駐車場へと到着。
おいおい1台しか車が停まっていないじゃないか。

 

もしかして人気ないのか?
それとも私が朝早すぎるのか?
うーん、初めて訪れる場所だけに事態がよくわからん。

 

  

今井まちなみ交流センター「華甍(はないらか)」

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

こちらは今井まちなみ交流センター「華甍(はないらか」。
明治36年に建てられた社会教育施設。
昭和4年より今井町役場として使用されていたものを旧状態に復元し、交流センターとして活用されています。

今井町を散策するためにまず初めにここを訪れ、情報収集です。

 

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

こちらは今井町の歴史が分かる展示スペース。

 

奈良県橿原市今井町

展示室には南大和最大の商業都市であった当時の町のジオラマが・・・
こりゃなかなか精巧にできていて細部にまでこだわっている。

 

奈良県橿原市今井町

細部までのこだわりが凄い。
このスケールでここまでデティールで作り上げるとは・・・
そしてこの広大さたるや。
いったい何軒あるのだろう。

 

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

さて、観光ガイドブックももらったし、さぁ散策、散策。

 

奈良県橿原市今井町

今井町の街並み。
完全に無電柱化とまではいかないようだけれど、ほとんど電柱がない町並みになっている。
左の街並みが今井町。

 

幕末期の上層町家、高木家を訪ねる

奈良県橿原市今井町

19世紀初頭に酒造業や醤油業をしていた高木家住宅。
入館料300円で見学可能との事。

 

奈良県橿原市今井町

中に入ると、ガイドさんが丁寧にこの家の作りや歴史を教えてくれます。
ここでの話はかなり勉強になった。

 

奈良県橿原市今井町

建物の中には昔の道具や家具などが展示されています。

 

奈良県橿原市今井町

こちらの道具は茶道に使う道具だそうで、日本に7つしか残されていないのだとか。
蝋燭台らしい。

茶道の天下三宗匠と言えば、千利休、津田宗及、今井宗久。
その今井宗久がこの地の人だとの事。
だから今井町という地名になったらしい。
ほほう。勉強になる。

 

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

こちらが奥の間。
お客様を招く部屋。

高木家の天井は非常に低く設計をされている。
その理由に驚いた。

 

財を成した商人の家にはよく、大名や武家がお金を借りに来たとの事。
高木家にもよく武士がお金を借りに来たらしい。

この家の天井が低いのは刀を振り回しにくくするためなのだとか。
なるほど、そういう理由だったのか。

 

またこの奥の間にはさらに凄い方がこられているとの事。

 

奈良県橿原市今井町

なんと、皇太子徳仁親王殿下がこの家にてご休憩をされたのだとか。
また、今上天皇陛下も皇后美智子様とご結婚をされる前にお二人でこの部屋でご歓談をされたとの事。

こりゃ凄い。

 

どうやら今井町より1㎞南に行くと神武天皇陵があり、神武天皇陵を訪れる際には今井町によく立ち寄られるのだと。

商人の個人邸なんだけど、昔からのお付き合いってそういうもんなんでしょうね。

 

奈良県橿原市今井町

 

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

こちらは今井町オリジナルの通貨なのだとか。
通貨までも発行していたとは・・・
そしてこの通貨は全国で使用されていたのだとか。

日本全国に名が通ったほどに栄えた町であり、信用があったってことですよね。

 

今井まちや館を訪ねる

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

ぷらぷらと町並みを眺めながら散策して、やってきたのはここ。
先ほどの高木家より歩くこと2、3分程度の場所。
今井まちや館。

ここの入館料は無料。

 

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

先ほどの高木家よりはこじんまりとした住宅。
居間には藁を敷いて寝ていた可能性があり、藁を留めるように10cmほどの段差をわざと設けている。

 

サントリーの伊右衛門のCMが撮影された場所、旧米谷家を訪ねる。

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

再び町をぶらぶら。
写真ではほとんど人が写っておりませんが、10時を過ぎたあたりから、ポツリポツリと観光客が増えてきました。

中には浴衣を着ているカップルなども・・・

 

奈良県橿原市今井町

そしてやってきたのは旧米谷家。
18世紀中頃の建物で金物商を営んでいたとの事。
ここも無料で見学が可能

ここのガイドのおばちゃんもかなり親切に案内をしてくれました。

 

奈良県橿原市今井町

土間の手前にかかっている梯子を登った部屋が使用人の部屋なのだとか。

 

奈良県橿原市今井町

こちらも随分と広い立派な建物です。

 

奈良県橿原市今井町

ちょっと面白いのが母屋の裏にあるこの隠居部屋。

大きな蔵の真ん前に作られている。

 

奈良県橿原市今井町

部屋をのぞいてみると・・・
なんとふすまの向こうすぐに蔵の扉がある。
まさに蔵と隠居部屋が合体している感じ。

ガイドさん曰く、ご隠居が蔵の番人としてここで過ごしていたのだとか。
へぇ~、面白いなぁ。

 

奈良県橿原市今井町

そして隠居部屋から見る母屋の眺め。

この場所、テレビのCMが撮影された場所なんだって。

それがサントリーの伊右衛門。
あの宮沢りえさんとドリフターズが共演したCMの撮影場所がここなんですって!
まさか奈良が撮影場所だったとは・・・

 

ちなみに岡田准一も撮影でこの今井町を訪れたのだとか。
最近、今井町での撮影が増えているらしい。

 

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

いやいや随分と面白い情報をいただいた。
それにしてもCMを作る人っていろいろな場所を知っているもんだなぁ。

 

しばし町を散策。

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

今井町は結構広い。
東西600m。南北310m。
このエリア内にいくつもの通りや筋がある。
戦国時代、1532年~1555年に一向宗の寺として今の称念寺を開き、寺内町として発展。

 

今井町は一向宗との敵対関係にあった織田信長に対抗。
寺を中心とした城塞都市として抵抗を続けていましたが、やむなく明智光秀を通じて織田信長に降伏。
堀を埋め、門を壊すというお咎めで済んだのだとか。

 

その後、江戸時代には商業都市として大繁栄。
その繁栄っぷりは「大和の金は今井に七分」と言われるほど。
だから独自通貨などの発行も可能だったんですね。

 

お昼ごはんは町屋茶屋「古伊」にて

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

さて、11時を過ぎてそろそろ食事時。
今井町にはお土産物屋さんこそありませんが、古民家カフェなどは結構充実しています。

中には行列が出来ているお店などもありました。

 

奈良県橿原市今井町

で、私が選んだお店がこちら。
町屋茶屋「古伊」。

うどんやおそばがいただけるお店。

 

奈良県橿原市今井町

店内はこのような感じ。
ザ・観光地のお食事処って感じでいいですね。

 

奈良県橿原市今井町

注文したのはこちら。
たけのこご飯と山菜そばのセット。
1000円です。

 

奈良県橿原市今井町

奈良県橿原市今井町

これもザ・観光地というメニュー。
素朴だけど美味しい。

このたけのこご飯は何杯でもいけそうなほど。

医者から炭水化物を控えるように言われているだけれどもね・・・

 

まとめ

実はこれまで今井町の事を知りませんでした。
朝起きて調べものをしている時に偶然、橿原市に重要伝統的建造物群保存地区として寺内町があることを知り、いつものごとく、とにかく行ってみないとって感じでそのまま出かけてみました。

 

正直、それほど期待はしていなかったのですが、まさか無電柱化までされている場所だったとは・・・
最近、いろいろな歴史的地区で観光地化が進んでいるけど、この場所は本当に目から鱗というか、よく利用している沿線上にこんな場所があったとは!
という驚きです。

関西圏で歴史的な街並みを訪ねるのがお好きな方には本当におススメ。
半日ゆったり日帰り旅行にちょうどいいじゃないでしょうかね。

 

奈良県橿原市今井町

ちなみに帰り時刻の駐車場はそこそこに車が停まっておりました。
どうやらこの地を訪れる方は電車利用の方が多いみたい。
駅から近いからでしょうね。

 

ではでは。