残暑が厳しい天気の良い日が続いている関西。
朝起きると今日もすこぶるいい天気。
こりゃ大台ケ原なんぞに行けばものすごい絶景が拝めるかも・・・
って事で、なんとか午前中に家を出た。(といっても12時前だが)
国号169号線には沢山のライダーが走っている。
バイクで走るにはいい季節。
でも今日は車なんだよね。
- 天気の良い大台ケ原は人が沢山
- 観光駐車場から歩いて約30分の正木峠分岐点を目指す。
- 山頂からの眺め。
- 大台ヶ原の山頂、日出ヶ岳を後にして正木峠へと向かう。
- 山頂展望台から正木峠まで歩いて約10分
- 1959年(昭和34年)に近畿地方を襲った伊勢湾台風が森林を破壊して自然環境が一変した大台ケ原
- 正木峠から正木ヶ原を目指す。歩いて約20分。
- 約2kmの中道を通って観光駐車場へと戻る。
天気の良い大台ケ原は人が沢山
午後3時にようやく大台ケ原の観光駐車場に到着。
駐車場に入りきれない車が路肩にいっぱい駐車している。
今日は大混雑だったみたいだ。
が、到着が遅い私はもう帰った後の駐車スペースを見つけ、すんなりと車を停める事が出来た。
帰りのバスに並ぶ人の列。
今日はそうとう人が多かったのだろうな。
観光駐車場から歩いて約30分の正木峠分岐点を目指す。
下界の大阪の気温は30℃近くだが、ここの気温は21℃。
少々肌寒い感じ。
時刻15時という事もあり、日がかなり西に沈んでいる。
17時ぐらいには駐車場に戻らないと日が落ちちゃうな。
って事で2時間程度で回れるコースを進む事に。
観光駐車場→日出ヶ丘→正木峠→正木ヶ原→尾鷲辻→観光駐車場
と全長約5.5kmのハイキングコース。
観光駐車場から日出ヶ原までは歩いて約15分程度。
行程のほとんどは尾根沿いを進む平坦な道のり。
大台ヶ原はミヤコザサの群生地。
山一面が笹原なのだが、これはとある天災がこの森の景観を一変した。
その話はまた後ほど。
この花はいったい何だろう。
まずらしい形をしているが・・・
観光案内版によるとカワチブシという植物で花、葉、根、すべてに毒があるらしい。
毒ある植物は鹿が食べないとの事だが、鹿はどのように毒のあるなしを判断しているのだろうか。
歩くこと約30分で正木峠分岐点。
この場所の標高は1637m。
ここには展望休憩所があります。
天気がよければ、この方向に熊野灘が見えます。尾鷲湾、志摩半島、そして知多半島も眺めます。遠く富士山が見える事もあります。
でも、雨や霧で見えないことがしばしばです。周辺が晴れているのに、雨や霧が出やすいのは、海から湿った空気が吹き上げて、直線距離で15㎞しかない大台ケ原にぶつかるためです。
なんと伊勢湾から直線距離で15㎞だと。
これほど山深い場所なのに直線距離にするとその程度なのか。
それがこちらの休憩所。
こちらが休憩所からの眺め。
遠く見える志摩半島。
観光駐車場から歩いて約45分の山頂、日出ヶ岳を目指す。
さて、正木峠分岐点の休憩所から、目指すはあの山頂、日出ヶ岳。
歩くこと約15分程度なのだとか。
正木峠分岐点から山頂の日出ヶ岳までは急な階段を登る。
見えてきました。山頂の展望台。
日本屈指の豪雨の山
大台ヶ原では、1年間に平均4800㎜ほどの降水量があります。
これは大阪市や奈良市の降水量の3倍以上です。
台風シーズンに特に多く、1日に1000㎜以上降ったという記録もあります。大雨の原因は、黒潮に接して湿気を十分に含んだ南東気流が、急勾配の地勢に出会って旺盛な上昇気流となるためです。ここに降った水は、3つの川(熊野川、紀ノ川、宮川)を流れくだり、流域一帯っを潤し、豊かな海を育んでいます。
大台ケ原は日本で一番雨が多い場所。
大阪が晴れていても、この地域では雨という事が多く、天候にタイミングを合わせるのが難しい場所なんですよね。
でも今日は予想どおりの晴天でしたね。
山頂からの眺め。
北側方面。
こちらは南側方面。
和歌山方面ですね。
こちらは東側方面。
三重県側です。
で、こちらが西側方面。
大阪、和歌山方面。
とにかく見渡す限り山、山、山。
これだけの峠を超えてここまで来たって事ですよ。
いやいや地上と空との境が全然分からない景観。
本当に肉眼でここから富士山が見えるものなのだろうか。
どこまでが海?どこからが空?
こういう景色を見ると大いなる自然の力を感じる。
自然信仰の場所として修業をする地となった事もなんだか納得するもんだ。
大台ヶ原の山頂、日出ヶ岳を後にして正木峠へと向かう。
どうやらこの山にはツキノワグマがいるのだそう。
樹木の下の方がすっぽり抜けて見晴らしがいい。
樹木の成長ってそういうものだろ。
って思っていたら。
どうやら鹿が首を伸ばしてとどく範囲の枝葉が食べられているようで。
樹木の葉がない高さが一定的なのは鹿が葉を食べて出来た空間なのだとか。
それをブラウジングラインというらしい。
山頂展望台から正木峠まで歩いて約10分
正木峠から先ほどの山頂展望台を眺める。
さて、ここが正木峠、標高1680m。
時刻は午後16時30分。
人がほとんどいない。
カメラを抱えたおじさんが一人いるだけ。
1959年(昭和34年)に近畿地方を襲った伊勢湾台風が森林を破壊して自然環境が一変した大台ケ原
標高1680mの場所なのだが、この抜け感はなんだとおもうだろう。
高い木が育成できない森林限界はおよそ3000mと言われている。
にもかかわらず、標高1680mなのに高い木がない。
何故だ。
それはこの光景が自然災害によるものだからだ。
その昔、この地は大いなる森であり、太古から育った木々が沢山あって、苔の群生地でもあった。
それが、1959年(昭和34年)に近畿地方を襲った伊勢湾台風が森林を破壊。
森の木々をなぎ倒し、日当たりがよくなった場所にミヤコザサが大量に発生したのだそう。
かつての苔むすうっそうとした森を伊勢湾台風という自然災害があらゆる木々をなぎ倒し、このような抜けた景色を造った。
これこそ昨今の度重なる自然災害の恐ろしさが伝わる実例なのだと思う。
自然現象によって、数百年培われた自然が破壊される。
そのことが実感できるのがこの大台ケ原である。
大いなる森がここまで丸禿の山になるなんて・・・
正木峠から正木ヶ原を目指す。歩いて約20分。
山頂から下ってして正木ヶ原へ。
ここまで来ると多少木々は残っているものの。
台風による倒木も多い。
とはいえ木々の足元で苔は生命力豊かに育っているのである。
さてと尾鷲辻に到着。
時刻はほぼ17時。
ここから約2㎞の観光駐車場へと戻る事にします。
約2kmの中道を通って観光駐車場へと戻る。
日がかなり西に傾いてきた。
時刻は17時。
後30分程度に駐車場に戻りたい。
って事で中道を2kmほど歩いて観光駐車場に戻る事に。
なんか野生動物がいないものか散策してみるてみるが・・・
なにもいない。
完全に西日の光景。
とうとう尾根の向こうに日が沈んでしまった。
急いで観光駐車場へと向かう。
さて、観光駐車場に到着。
時刻は17時30分。
それでも駐車場にはけっこう車が残っている。
宿泊の車なのか、それとも星空撮影の車なのか。
ってことで、沈む夕日を眺めながら家路へと向かいます。
いやいや今日は本当に天候に恵まれた大台ケ原でした。
ではでは。