暮らしの顛末(くまくまコアラ)

50代サラリーマン、趣味は1人旅、バイクツーリング、写真撮影、温泉、銭湯巡り。 古い町並みが好きで歴史を感じる関西の各所をブログで紹介しています Canon EOS RとRICOH GR IIIを愛用して観光地巡りやら旅行、アウトドアで風景写真やらを撮っているミニマリストのブログ。 愛車は1号機DAHONのRoute。2号機Kawasaki Versys-X250。3号機TOYOTA のプリウス

三重県、伊勢本街道の多気宿にて、北畠氏の歴史を学び、古民家カフェでまったりランチ。

 

伊勢本街道の多気宿へ

伊勢街道の宿場町「多気宿」

さて、今日は伊勢本街道の宿場町、多気宿へ。
伊勢本街道はその昔、大和と伊勢を結ぶ道として、江戸時代にはお伊勢参りで多くの人で賑わった街道。
その街道の奈良県と三重県の境の峠。
三重県美杉町には石名原宿、奥津宿、多気宿と宿場町として栄えた。

この辺りを通るのが恐ろしいことからここで宿泊する旅人が多かったのだと言われている。

奈良県から三重県へと抜ける道がなんとなく怖いのは私も共感が出来る。
この道を通って何度かバイクで伊勢まで行ったことがあるが、伊勢奥津から松坂市へと抜ける道はなんとも寂しい感じがする。

自分は勝手にひぐらし峠なんて名をつけているのだが・・・
夏場にはひぐらしの鳴き声が鳴り響き、人けも少なくなんとも寂しい印象を持っている。

伊勢本街道の多気宿

伊勢本街道の多気宿

伊勢本街道の多気宿

多気宿のタゲとはタギルというのが語源なそうで、水が激しく流れるところという意味があるそう。
多気宿の裏にはまさに急な山があり、遠目に眺めながら「地滑りとかしないのだろうか?」なんて思いながら散策していたのだが、多気の名の由来が激しい水の流れだったことを知り、この山なら当然だろうなと納得をした。

本居 宣長が43歳の春、吉野の桜を見ての帰り、途中激しい雨にあったので石名原宿で泊まったと「菅笠日記」に書き残しているそうな。

本居 大平は「餌袋日記」にて、「かろうじて。石名原という里。みつけたるうれしゅうて。この里にやどりぬ。」

と残しているそうな。

「ほほん、今も昔もこの辺りは心細い峠だったのだなぁ。」と。

伊勢本街道の多気宿

伊勢本街道の多気宿

伊勢本街道の多気宿

伊勢本街道の多気宿

伊勢本街道の多気宿

伊勢本街道の多気宿

伊勢本街道の多気宿

伊勢本街道の多気宿

伊勢本街道の多気宿

伊勢本街道の多気宿

伊勢本街道の多気宿

伊勢本街道の多気宿

伊勢本街道の多気宿

伊勢本街道の多気宿

今でも昔ながらの古い街並みが残っている。
旅館、旅籠の建物が多く、今でも営業しているのならぜひ泊まってみたいと思う風情ある建物が多い。

伊勢本街道の多気宿

どうやら多気宿には20軒ほどの旅籠があったそうな。

伊勢本街道の宿場町「多気宿」

伊勢本街道の多気宿

伊勢本街道の多気宿

伊勢本街道の多気宿

ここなんて凄い立派な建物じゃない。
かなり朽ちているけど、木造三階建ての立派な建物。
昔はかなり繁盛した旅籠だったのだろうな。
景色のよい川沿いの角地だし、街道を行く旅人にはかなり目立った宿だったに違いない。
多気宿の中でもひと際目立つ宿だったのだろうな。
このような宿が時代と共に朽ちていくのはなんとももったいないもんだわ。

津市美杉ふるさと資料館がかなり勉強になった

津市美杉ふるさと資料館

さて、多気宿の後に訪れたのは津市美杉ふるさと資料館。
ここで案内をしてくれた館の人が凄い教養豊かな人だったんだよな。

津市美杉ふるさと資料館

結構立派な建物。
なんだけど入館は無料。

津市美杉ふるさと資料館

津市美杉ふるさと資料館

資料館の中に入るとあまりの立派さに唖然とした。
これまでの町の雰囲気とは全然違う近代的な資料館。

対した知識もなく、この地を訪れたのだが・・・
っていうか何度か訪れているのだが・・・
この資料館を訪れて、資料館の人の話を聞いてこの地の面白さを初めて知った。

この四方八方を山で囲われた三重県の多気の歴史は南北朝時代にさかのぼる。

天皇の朝廷よりも幕府の力が強くなった鎌倉時代。
幕府の北条高時から実権を朝廷へと移すよう幕府に反した後醍醐天皇。

後醍醐天皇は足利尊氏、楠木正成を味方につけて討幕をもくろみ、朝廷は北と南と別れた時代。

そんな後醍醐天皇の国司として、北畠氏がこの地を治めたのだそう。
国司とは朝廷側の人間で、ようするに公家である。

ガイドの人の話では歴史上、国司が治めた地は多気と鳥羽となんだっけ、もう一か所あるそうで3か所なのかな。

当時は幕府が各地の統治を行っており、朝廷の国司が統治する場所は珍しい。

幕府と朝廷は敵対関係なのだが、朝廷側の国司である北畠氏がこの地を治める事を幕府が野放しにしていたことはやはり伊勢という朝廷の聖地を幕府もリスペクトしていたのだろう。

ほほう、なんかそんな話を聞いていると、もっとこの地の歴史を調べてみたい気にもなるもんだわ。

北畠神社へ。

北畠神社

北畠神社

北畠神社

北畠神社へ。
神社には珍しく、天狗の面が飾られている。
なんで神社に天狗のお面なんだろう。


ここは北畠の御屋敷跡だったそうな。
先の程の資料館の方がぜひ、ここの庭園を見て欲しいとのなのだが。

ここに見応えのある庭園があることは前々から知っていたのだが、見るなら緑の濃い夏頃かなと思ってこの日はあきらめて、また夏に来ることにした。
すべて見きってしまうと、次に訪ねる理由がなくなってしまうからね。

伊勢本街道、奥津宿の古民家カフェ葉流乃音へ。

伊勢本街道の奥津宿の古民家カフェ葉流乃音

さてさて、お次は多気宿の手前にある奥津宿の古民家カフェ「葉流乃音」へ。

葉流乃音

街道の細い峠道にある趣のある旧家。
ここが古民家を改装したカフェ葉流乃音。

Google mapで偶然見つけたカフェ。

古民家葉流乃音

古民家葉流乃音

古民家葉流乃音

古民家葉流乃音

カフェの店内はこんな感じ。
峠のひっそり感が静かでいい感じ。

古民家葉流乃音

古民家葉流乃音

古民家葉流乃音

古民家葉流乃音

古民家葉流乃音

古民家葉流乃音

古民家葉流乃音

いただいたのはサンドイッチとくずもち。
出来立てのくずもちを食べれるお店って今の世の中、なかなかないもんです。
車一台が通れるような奥まった街道にあるお店のなので失礼ながら本当にやっているのかなぁ。なんて思っていましたが、少数ではありますがお客さんが途切れることなく。

なんだか秘境のいい店を見つけたなぁ。
なんて思って大満足。

まぁ今日はいろいろ学ぶことも多かったし、いろいろな人にも出会い大変満足な一日なのでありましたとさ。

ではでは。