さてさて、今日は和歌山県御坊市まで。
大阪から地道で約3時間30分。
隣の和歌山県とはいえ、紀中、紀南となるとずいぶんと遠い。
和歌山県御坊市の寺内町の街並み
和歌山県御坊市に来た目的は、この寺内町の街並みを散策するため。
御坊市は道成寺への参拝道としてかつては賑わいのあった町。
熊野三山参詣道の紀州街道が通る要地として廻船業がおおいに栄えた。
明治、大正になると白浜温泉を観光地として開発した小竹岩楠やここ御坊に戸田銀行、日高紡績を起こした戸田実らの活躍によって水力発電、紡績、製材業が盛んとなり、なんと和歌山市につぐ商・工業都市として発展。
当時のモダンな都市建物が建ち並びつつ、醤油、酒蔵などの伝統的な建物も数多く残る街並みだったという。
こりゃちょっと見てみたい。
どこまで当時の雰囲気が残っているか不明だけど。
何事も自分の目で見てみないと分からんもんだし。
ちなみに和歌山県御坊市は自民党の二階さんの出身地でもある。
どうでもいいけど。
紀州道成寺の銘菓であるつりがね饅頭屋も数軒残っている。
この建物、かつてはミュージックテープ&レコード屋だったらしい。
和と洋が溶け込む町並みが面白いよね。
当時はどのような店内だったのだろうか。
西御坊にある和菓子の老舗、有田屋。
今回、このお店で和菓子を購入することも目的のひとつであったのだが・・・
残念ながら店舗改装のため休業なんだって。
ありゃまぁこりゃ残念。
うだつ風に作られた看板がこれまた和の中にも洋を感じる作りだわ。
ここはかつては家電用品屋だったのかな。
かなり廃墟化しているけど。
お店の扉に書かれている「関西電力は電力を供給しろ」
ってどのような境遇だったのだろうか。
そんなにも電力不足の歴史があったのだろうか。
和歌山県の水力発電の発達と何か関係があるのかな。
こりゃちょっと調べてみたいよね。
こちらはモダンな建物。
堀口金物店。
こちらは三ツ星醤油醸造元、金山寺味噌も作っている堀河屋野村。
ここも休日は閉まっているみたい。
ホビーショップ「ピット」。
たぶんかつてはプラモ屋?
素敵だわこういうプラモ屋。
子供の頃にこんな感じのプラモ屋によく通ったよね。
友達がプラモを買いに行くというと、「じゃ俺もついていくわ」
って意味もなくついていったあの行動はいったいなんだったんだろうね。
登録有形文化財 旧中川家住宅を拝観
さて、続いてやってきたのは今回のメインでもある旧中川家住宅。
中川家は紀伊半島および近畿、中国、四国で山林を所有し、林業で財を成した家系なんだとか。
昭和13年に完成したこの住宅、複雑に設けらた屋根の意匠の重厚感は「日高御殿」と言われたほどで、東久邇宮稔彦王や南方熊楠も滞在した名家だそうだ。
玄関を入ると・・・
ご自由にご覧下さいって。
何と心の広い文化財なんだ。
まず目に入ったのはこの畳廊下。
こちらは台所横にある居間。
和室に格子の天窓って面白いなぁ。
この台所から居間に食事を運ぶための備え付けの家具が珍しい。
こちらが台所。
こちらは先ほどの備え付けの家具を台所側から見たもの
台所の壁。
なんだか和なんだけ洋を感じる不思議な壁だなぁ。
こちらは茶室。
中庭を囲む長い廊下を進むと。
4間続きの居間。
主人室と仏間らしい。
そして縁側。
廊下の先には蔵前と呼ばれる部屋。
この部屋の前に蔵がある。
続いて、中庭を挟んだ反対側の廊下へ。
こちらは応接室。
応接室のとなりは8畳ほどの日本間。
窓の意匠がとても印象的。
こちらも和の中に洋を感じる作りになっている。
ぐるっと回って玄関横に戻ってくると、洋室。
そして外観。
たしかに重厚感があるよね。
こちらは旧中川家の裏。
裏側が街道沿いになっている。
旧中川家住宅の敷地内にある農機具小屋を改装し、そばやうどんがいただけるお店もある。
開店早々から地元の人なんだろうか、次々とお客さんが来ていた。
紀州鉄道
さてさて、続いて紀州鉄道へ。
こちらは終着駅の西御坊駅。
路線は2.7㎞で日本一短いローカル私鉄なんだって。
しらなんだわ。
走っている姿をカメラで撮りたかったのだが。
時刻表を見ると発車時間は1時間以上も先らしい。
こりゃ待ってられん。
っていうかこんなにも住宅が密集した間を通るんだ。
この景色もなかなか風情があるもんだ。
最後に
さて、御坊に来たならせっかくなので海見ないとね。
この辺りには写真のような建物があちこちにあり、ここにも!ここにも!
みたいな感じで現れたのでとても気なった。
なので、わざわざバイクを停めて近づいてみることに。
なるほど!
和歌山が津波の被害に何度もあっているので、この建物は津波の際の避難場所の高台なんだなぁ。
結構、最近出来たような感じだけど。
東日本大震災の後に出来たものなのかなぁ。
ほほう、こりゃまた勉強になったわ。
ってことで今日はこれまで。
ではでは。