聖徳太子不在説とはどのような根拠の説なのか。
ややこしい話は抜きにしてカンタンにまとめると。
聖徳太子の本来の名である厩戸王(うまやとおう)は実在し、法隆寺を建立したのは事実だが、日本書紀に書かれている聖徳太子は創造の人物であり、憲法17条の制定など聖徳太子が行った数々の功績は後世に捏造された話である。
要するに経歴詐称。
よって実在した厩戸王(うまやとおう)と聖徳太子は区別しなければならない。
聖徳太子に関して伝えられた記録、伝承はすべて後世に作らたものであり、捏造されたものばかりである。
というのが聖徳太子不在説の主張なんだ。
この説を約20年前に有名な大学教授が発表したことにより・・・
物議をかもし、よって教科書から聖徳太子の名前が消え、厩戸王(うまやとおう)という名が使われるようになったのだとか。
なぜ捏造と思われるのか・・・
それは日本書紀と他の歴史資料とを比べると日本書紀に書かれている時間軸が聖徳太子に都合よくずらされている。
また、聖徳太子が行った偉業は数が多すぎる。
とてもすべてに関わったとは考えにくい。
また、確実に聖徳太子が残した実績だという確信的な証拠がない。
というもの。
ええぇーじゃ聖徳太子不在説って釣りタイトルなんじゃないの。
この説のタイトルが週刊誌並みに盛っていて社会にインパクトを与えようという浅ましさを感じるのは私だけ。
なるべく誤解を与えないように伝えるなら・・・
聖徳太子は実在したが、伝えられるような偉業はしていない。かも・・・
それが的確な情報なんだと思うんだけど。どうだろ。
聖徳太子は確かに厩戸王(うまやとおう)であり、厩戸王(うまやとおう)は実在した。
なので聖徳太子は実在したのである。
が、伝えられているほどの仕事をしたかどうかは疑問である。
というのが事実。
別の視点で考えると、当時、後世に捏造されるほどの影響力を持った人物であったともいえる。
これを聖徳太子不在説というか、聖徳太子は美化された人物であったというか。
言葉選びで印象は変わるもんですよね。