さてさて、今日は結婚記念日のハレの日。
ってことで、夫婦二人で懐石料理をいただきにやってきた。
場所は奈良県の明日香村から桜井市に少し入り、多武峰(とうのみね)の麓辺り。
農道のような田んぼの中の細い道の先にあるのが完全予約制の懐石料理のお店、田舎茶屋千恵。
「素朴な中に癒しを求めるあなたに」
体に優しい和の料理
懐石風にご提供
季節の折々変化する
自然と共に味わう
野の恵み野草の天ぷら
昔ながらのふっくら釜戸焚きご飯
お焦げと共に
静かな古民家で、心のふるさとを感じつつ、ゆったりとした時間をお過ごし下さい
だって。
とてもいいコンセプトじゃないか
このお店を知ったのは3年前に三田村邦彦が出演する大阪テレビの番組「おとな旅あるき旅」で紹介されていたのがきっかけ。
3年越しでようやく来ることが出来た。
駐車場に車を停めて、お店へと向かう。
振り返ると、集落ののどかな田園風景の向こうに大和三山である耳成山が見える。
なんとも大和風情のある景色だこと。
おお~こりゃ立派な古民家じゃないか~。
瓦屋根の立派な庇が見事だわ~。
このどっしりとした佇まいが永い歴史の重みを感じる。
さて、お店の中はどんな雰囲気なんだろうか。
お店の中に入って、まず目に入ったのは立派な土間にあ釜戸。
ご飯はこちらの釜戸で炊くのだそう。
お店の方が気さくな方でいろいろと説明をしていただいた。
立派な土間の横を通り・・・
縁側沿いの廊下を進むと客間との事で案内され・・・
案内されたお部屋がこちら。
これまた落ち着く感じのいいお部屋。
この建物、実は初めからこの場所にあったものではないんです。
お店の方はこのお店を始める際にまずは土地探しから始めたそう。
そしてこの建物も探した結果、滋賀県の甲賀市にあった築約150年の茅葺民家をわざわざこの場所に移築をしたそうな。
凄いこだわりなんだなぁ。
いや~まさに四季を感じるお部屋。
庭先で鳴いている鈴虫の声が気持ちいいですよね~。
春にはウグイスの鳴く声や、初夏には蛍が舞う時もあるんですって。
なんて素晴らしい場所なんだ。
折り紙で作られた箸置きもなんとも素晴らしいおもてなし。
で、まず最初にご用意いただいたのは、かぼちゃと玉ねぎのからしマヨネーズあえ。
素材のうま味を感じるなんとも優しいお味。
続いてご用意いただいたのはなんとも可愛らしいミニチュアのような八寸。
これには思わず「うわ~!」と声が出た。
釜戸の蓋を台座にしているのだそう。
見てよこの小さなたこ焼きを模した料理。
こんな小さな舟皿があるんだ~。
舟皿に盛られいるのは里芋のお料理。
でも味はちゃんとたこ焼きになってるから不思議。
小さな玉子焼きに小さな手長エビの素揚げ。
サワガニの素揚げまである。
この演出はなんとも面白い。
味はもちろんの事、目で見てわくわくする八寸でした。
お皿の代わりの葉っぱの色合いも美しいなぁ。
なんか食べるのがもったいぐらいだわ。
いつまでも眺めていたいよね。
続いてご用意いただいたのはお刺身ですが、これがただの刺身じゃないですぞ。
運ばれてきて、透明の寒天のようなものを見てビビっと来た。
ほほうこりゃ吉野葛ですなぁ。
お店の方ももうご存じかと思いますが吉野葛です。と。
直ぐに食べないと色が白くなるので、透明なうちに口に運ぶ。
吉野葛をお刺身として食するとは意外だった。
これがまた弾力のある歯ざわりと喉通りの良さ。
夏にぴったりなんですな~。
続いてご用意いただいたのが野草の天ぷら。
ヨモギ、月見草、ドクダミ、葛の花など。
全てお店の周りで取れる野草なんだとか。
食べれる野草を見分けるってスキルに憧れるよね。
で、驚いたのはドクダミのお味。
こいつの個性は凄いなぁ。
これはいい学びだったわ。
で、最後はお待ちかねの釜戸で炊いたおこげのある白米。
おこげのある白米はそりゃ旨いに決まっているだろ。
これはキャンパーならみんなそうだろに。
仕入れるお米はお店の方が毎年のお米の出来を確かめているとの事。
地元明日香のヒノヒカリを使う場合もあるし、新潟県産を使用する時もあるのだそうで、その年のお米の出来って結構落差があるみたい。
いや~家内も満足してくれたようで、今日のハレの日は大変いい時間を過ごせましたよ。
ってことで今日はこれまで。
ではでは。