暮らしの顛末(くまくまコアラ)

50代サラリーマン、趣味は1人旅、バイクツーリング、写真撮影、温泉、銭湯巡り。 古い町並みが好きで歴史を感じる関西の各所をブログで紹介しています Canon EOS RとRICOH GR IIIを愛用して観光地巡りやら旅行、アウトドアで風景写真やらを撮っているミニマリストのブログ。 愛車は1号機DAHONのRoute。2号機Kawasaki Versys-X250。3号機TOYOTA のプリウス

日本で最も美しい仏塔といわれる東塔がある奈良県の世界遺産、薬師寺へ

 

奈良県の世界遺産薬師寺訪問

世界遺産薬師寺

さてさて、今日やって来たのは奈良市にある世界遺産、薬師寺。
国宝である東塔が約12年ぶりに修復工事を終えた東塔。
今年4月にようやく落慶法要が行われて、特別公開をしているとことでやってきた。

世界遺産薬師寺

薬師寺を訪問するのはこれで2回目。
約7年前に訪れた時は国宝である東塔が修復工事で防音シートで覆われていたんだな。

世界遺産薬師寺

こちらが薬師寺のマップ。
マップで見るとかなり広い印象。

世界遺産薬師寺

さてさて、薬師寺の拝観料ですが一般の拝観料は1,100円。
【国宝東塔落慶記念】 東塔・西塔特別公開共通拝観料は1,600円。
うーむ、そうか今日は東塔、西塔の中まで見る必要はないかな。
ってことで一般の拝観料を購入。

そして東西に金剛力士像が並んでいるのが中門。

世界遺産薬師寺

世界遺産薬師寺

薬師寺の金剛力士像はインパクトがあるなぁ~。

世界遺産薬師寺

世界遺産薬師寺

中門を抜けると目の前に飛び込んでくるのが金堂。
昭和51年に再建されたもの。
この金堂には像高254.7㎝の国宝、薬師如来と同じく国宝である日光菩薩、
月光菩薩が祀られてある。
金堂自体は1528年に焼失したものの、薬師三尊は光背を焼失するものの、お像は自体は当初の造形を残しているのだとか。

世界遺産薬師寺

当然、中の撮影はNGです。

日本で最も美しい仏塔といわれる東塔

世界遺産薬師寺

で、こちらが今回のお目当ての東塔。
日本で最も美しい仏塔といわれているそうな。

世界遺産薬師寺

世界遺産薬師寺

みなさん、この東塔、何重の塔だと思います?
屋根の数は6つですよね。
では6重の塔なのでしょうか。

では、扉の数に注目してください。
扉は3つですよね。

そうなんですよ。
東塔は三重塔なんですね。

なのに屋根が6つ。
これは裳階(もこし)と呼ばれる飾り屋根で、各層に裳階(もこし)がつけられた塔は薬師寺だけなんですな。
この屋根の大小がおりなすバランスはとても美しくその姿が日本一と言われるのだとか。

ちなみに東塔は、薬師寺創建当初から唯一現存する建物で、平城京最古の建造物。
1300年という時空を超えて今なお建っている建造物なんですね。

この東塔の姿を見て、アーネスト・フェノロサが「凍れる音楽」と表現したそうな。

ってアーネスト・フェノロサって誰よ!

アーネスト・フェノロサは日本古来の文化財が軽視されていた明治時代に、その価値を認め、保護に努めたアメリカの哲学者。

日本政府の要請を受け来日したアーネスト・フェノロサ。
哲学者・政治学者でありながら美術への造詣も深く、奈良の文化財に、ギリシャ・ローマ美術にも通じる美を見出したという。

明治21年、宝物調査で奈良を訪れた際に文化財保護の講演を行った。
その際に「日本の美術は西洋と比較して、少しも劣るものではない」

「奈良の文化財は、奈良という一地方だけでなく、世界の宝。その保存の大任は、みなさんが尽くすべき義務であり、栄誉です」と言ったそうな。

奈良の文化財保護に尽力したアーネスト・フェノロサですが、日本の仏教美術を見て回るうちに仏の教えに触れ、やがて仏教に改宗までしたそうな。

そんな彼が薬師寺の東塔を見て「凍れる音楽」と評したというわけだ。

東塔は周知のごとく三重塔ではあるが、各層に裳階(もこし)がついているので六重の塔のようにみえる。
そしてこの裳階(もこし)のひろがりが塔に音調と陰翳を与えている。
白鳳の祈念に宿る音楽性はここにもうかがわるるであろう

亀井勝一郎
「大和古寺風物詩」より

 

修学旅行の学生に流暢に薬師寺の説明をするお坊さんに驚いた

世界遺産薬師寺

さて、東塔の話ばかりですが、こちらが西塔です。
西塔は昭和56年に再建されたもの。

世界遺産薬師寺

国宝である薬師三尊が祀られている金堂を抜けると見えてくるのが大講堂。

世界遺産薬師寺

こちらは平成15年に再建さて、中には弥勒三尊像がお祀りされている。

世界遺産薬師寺

ここで振り返ると薬師寺らしい撮影スポットが。
左に東塔、中央に金堂、右に西塔。
これで天気が秋晴れならいうことなしだったんですがね。
今日は修学旅行の学生がひっきりなしに訪れている。
しばし学生がはけるのを待つ。

世界遺産薬師寺

学生がはけるのを待って再度撮影。
いやいやこりゃ美しいわ。

世界遺産薬師寺

修学旅行生は僧房の方へ行くようだ。
僧房で何があるんだろうと思って近づいてみると・・・

「こちらが東塔です。こちらが西塔です。トレンディエンジェルです!」
「そして永い年月の間で塗装が剝げ落ちたわけです。ってそこで私の頭皮を見たヤツおるやろ!」
「これは禿げてるんでなく、極端に髪が短いだけ!」

なんて流暢に薬師寺の説明をしている声が聞こえて来たので、その話の上手さに惹かれて、僧房の外で少しばかり盗み聞ぎをしていた。

学生を前に誰かが薬師寺の説明をしている。
その話のテンポは速く、リズムが良い。
10秒に1度は笑いを入れている。
そして学生に対してツッコミなんかも入れている。
立て板に水のごとく、薬師寺の説明をして学生から爆笑を取っている。

まさか、本当にトレンディ―エンジェルなのか。
そう思ってしまうほどのシャベクリなのだ。

あまりに流暢なそのシャベクリにその正体が気になって建物の中を覗いてみると・・・

なんとお坊さん!

そうか!場数が違うのか!
毎日、毎日、何回も学生相手に同じ説明をしていると、これほどまでに完成されたシャベクリになるんだな。

いや~これには驚いたわ。
薬師寺を訪れた人はぜひこのお坊さんの説明を聞いてみてほしい。
学生が退屈せずに興味が湧くよう工夫されているのだ。

 

 

続いて平城宮跡歴史公園へ

平城宮跡歴史公園

さてさて、世界遺産の薬師寺を後にしてやって来たのは平城宮跡歴史公園。
午後になってようやく青空が広がってきた。

平城宮跡歴史公園

平城宮跡歴史公園

平城宮跡歴史公園

こちらは朱雀門。
平城京の正門であったそうな。
ちなみにこちらの建物は平成10年に再建されたもの。

平城宮跡 歴史公園

で、こちらが平城宮いざない館という展示、体感施設。

平城宮いざない館

建物の中に入るといろんなゾーンに分かれてるんだな。

平城京

国営平城宮跡歴史公園

国営平城宮跡歴史公園

国営平城宮跡歴史公園

国営平城宮跡歴史公園

これだけいろいろな展示ゾーンが見れて、現地無料ガイドの案内もあって入館無料なんだよね。
なので家族連れの観光などに超おススメ!
奈良公園、唐招提寺、薬師寺にも近いし。

国営平城宮跡歴史公園

こちらが当時の庶民の食事。
精米していないお米を炊いたご飯と青菜の汁物。
味付けは塩が基本。

そしてこちらが貴族の食事。
平城京の時代にここまでごちそうが食べれていたとは驚いた。
食器は漆塗りでシカや鴨の肉、アワビやエビといった海産物。
鍋や蒸し物のようなものまであるぞ。
こりゃ想像以上に豪華だったわ。

舟などもある。

この施設が出来た手の頃に一度来たけど、コロナ過を経過してかなり規模が縮小されているみたい。
お土産物屋で1棟、食べ物屋で1棟あったんだけど、結局、1棟に集約されてしまったようだ。

ちなみに平城京の次は、どこに遷都したか分かる?
平安京だろって思っていた私。
実は平城京の後、無茶苦茶遷都しまくりだったわ。

平城京から30年後に京都府木津川市の恭仁京(くにきょう)へ遷都。
その3年後に滋賀県甲賀市の紫香楽宮(しがらきのみや)へ遷都。
その2年後に再び平城京へ遷都。
その39年後に京都府長岡京市の長岡京(ながおかきょう)へ遷都。
その10年後に平安京へと遷都して落ち着くことになる。

なんなん、この100年間の遷都ブームは。

ってことで今日はこれまで。
ではでは。