世の中には奇妙な現象が起こることがある。
たまたまなのか、それとも神のいたずらなのか・・・
ここ、兵庫県丹波市柏原地域にある大きなケヤキの大木。
推定樹齢1000年といわれる大木の根本で起こっている現象が世界的にも奇妙な光景となっていると聞いてやってきた。
木の根が川をまたぐ木の根橋
川幅約6mほどもある奥村川をまたいで苔むした大きな根っこが1本伸びている。
幹径6mという幹の太さもすごいわけだが、伸びた根の太さにも驚く。
その昔、このケヤキの根は大地の中にあり、その根元を流れていた地下水が長い年月をかけて川となったものなのだろうか・・・
なぜこうなったのか
調べてみるとどうやら本当に根が川をまたいだらしい。
いつの時代の頃かは分からないが、奥村川を渡るために丸太を組んで橋を架けた。
その上に土を盛って平らにし、往来をしやすくしたわけだ。
盛られた土の上を這うようにして小さな根が伸び始る。
小さな根たちはやがて対岸に到達し、さらに地中深くにまで伸び始める。
立派に根付いたその根はやがて大きく成長。
このような状態になったとのこと。
人々の暮らしが生んだ非常に珍しい現象だ。
子供の危機を救うために根が伸びた?
あまりに奇妙な光景なので「子供の危機を救うために根が伸びた」という民話もあるらしい。
興味があり、ネットでいろいろ調べてみたが、民話の中身は分からなかった。
ただ、Amazonにて「木の根橋」という点字絵本があった。
再び、兵庫県丹波市柏原地域を訪れ、観光案内所にでも行けば話の内容が分かりそうだ。
話が分かればまた追記をしたいと思う。
兵庫県の天然記念物に指定されている木の根橋。
生活道路の中にとけこむ形でそびえている。
当時の人の暮らしと寄り添う形で根が伸びたわけだが、今でも柏原地域のシンボルとして地元の人から愛されていることを思うと、本当に子どもの危機を救うために根が伸びたのではなかろうか。
そんな神々しさとともに、すべてを受け入れる包容力のようなものを感じた。