2006年10月7日、神戸市の六甲山カンツリーハウスで職場の同僚とBBQを楽しんでいたAさん。
BBQが終わり、六甲ケーブルに乗って帰ろうとしたが、帰りのケーブルカーの切符を無くした事に気づく。
Aさんは改めて切符を買う事を渋ったのか、ケーブルカーでの下山を断念し、職場の仲間と分けれ、独り徒歩で下山をすることに。
下の六甲ケーブル下駅まではケーブルカーで約10分。
六甲山上駅から六甲ケーブル下駅までの距離は約1.7km。
小さな子供でも徒歩で登山が出来るほどの道だし、AさんがBBQで多少お酒を飲んでいても下山出来ると思ったのだろう。
だが、その日Aさんは下山することなく行方不明となってしまった。
なんと、Aさんは下山途中に足を滑らせて10mほど滑落し、骨盤を骨折してしまったのだ。
やはりお酒の影響なのかな。
Aさんは滑落後、動けなくなくなり足に凍傷を負うなどしたらしい。
そして、滑落した10月7日から日が経ち、10月31日、通りかかった登山客が山中で倒れたAさんを発見。
Aさんはすぐに病院に運ばれたのだが意識不明の状態。
遭難したのが7日で、発見されて病院に運ばれたのが31日。
なんと24日間も飲まず食わずで生きていたわけだ。
病院に入院して1週間後には意識を取り戻し、医師との会話も出来るようになったのだとか。
さて、ここで疑問なんだけど、24日間も飲まず食わずで生きれるものなのか。
実はAさんが病院に運ばれて来た時の体温が22度に低下していたそうな。
体温が30度以下になると、心室細動を起こし、心停止に至るそうな。
そうなると脳に酸素が回らず、約30分程度で、脳が回復不能なダメージを受けるそう。
そんな状況にも関わらずなぜAさんは一命を取り留めたのか。
なにやらAさんは遭難の翌日には意識がなかったそうな。
骨盤の骨を折り、動けなくなったことで、低体温となり、意識を失ったのだとか。
低体温で意識を失い、そのまま24日間、弱い心拍数と浅く少ない呼吸を命を維持するって状況、人間ではありえないが動物ではありえた。
そう、冬眠状態。
普通の人間なら低体温で約30分程度で脳に損傷を受ける。
がしかし、Aさんは体温22度という状態で24日も飲まず食わずで脳に損傷も受けず、一命を取り留めた。
これはまさにありえないけど人間が冬眠状態であったとしか考えられず、まるでSFのような話だと医師が言ったそうな。
なんか凄い話だよね。
まずは標高500m以下のファミリー登山の山でも滑落し、20日以上も発見が遅れる危険性があるという事。
そして、なにより驚くのは偶然にも人間が低体温で冬眠様態になる可能性がある事。
なんだか身近にある危険と、人間の生命力を考えさせられる事故だわな。
ってことで今日はこれまで
ではでは。