暮らしの顛末(くまくまコアラ)

50代サラリーマン、趣味は1人旅、バイクツーリング、写真撮影、温泉、銭湯巡り。 古い町並みが好きで歴史を感じる関西の各所をブログで紹介しています Canon EOS RとRICOH GR IIIを愛用して観光地巡りやら旅行、アウトドアで風景写真やらを撮っているミニマリストのブログ。 愛車は1号機DAHONのRoute。2号機Kawasaki Versys-X250。3号機TOYOTA のプリウス

新たなホラーのカタチ!「近畿地方のある場所について」背筋 (著)がめちゃめちゃ面白かった

近畿地方のある場所について

昨日、本屋さんの平台に積み上げられていて気になった「近畿地方のある場所について」背筋 (著)。
ほほん、これはたぶん、いわくつきの土地にまつわる話だな。
表紙にはダム湖が写っているので、ダム湖の底に沈められた集落の話か?
もしくは自殺や事件に関するものなのか?

どんな内容なのか気になったので購入して、読みんでみると・・・
面白過ぎて5時間没頭して読了してしまった。

話は、奈良県にある〇〇〇〇ダム周辺の話。と本編でもその名が伏せられているので、その場所を特定するぞ!という面白さがある。

オカルト雑誌の編集担当の小沢君。
新刊を発行するにあたり、新たな取材をするほどの予算がなく、過去記事を調べて特集を組もうと考えた。
出版社の資料室にある膨大なバックナンバー、取材資料など過去20年以上もさかのぼって目を通していると、ポツリポツリと共通点がある記事を発見。
その記事やインタビューの書き起こし、読者からの手紙など形式の違う文体のエピソードの紹介がこの本である。

1984年2月、奈良県在住の8歳の少女Aちゃんが学校帰りに行方不明になった事件やら2006年林間学校集団ヒステリー事件などのエピソードを紹介。

この〇〇〇〇ダムは自殺の名所なのだとか・・・

「奈良県で自殺の名所というと天理ダムか?」

どうやら林間学校で泊まる施設もあるのだとか・・・・

「そうなれば曽爾村か?」

そして、国道沿いにそのダムはあり、近くには心霊スポットで有名なトンネルがあるのだそうだ。

「ほほう、そりゃきっと天理トンネルのことだな」

ボロボロの鳥居に山へと続く階段?

「おおう、それは白高大神のことじゃないか。」

そしてそのダムの近所には昭和時代にニュータウンとして開発された団地があるそうで、その団地も自殺の名所なのでとか・・・

「はて?ダムの近くに団地?そうなればもう私にはどのダムなのか全然分からない。」

そんな感じで推理をしながら読んでいく。

様々なエピソードを読んでいると「山へ誘うもの」「赤い女」「呪いのシール」などなど、年代は違うものの共通点が見つかる。

バラバラだったエピソードだが、終盤にはバラバラだったエピソードがその真髄へと迫ってくる。

様々に起こる怪異な現象はそういうことだったのか!

ってなるわけなんだが、話はそこで終わらない。

最後に何じゃそりゃ!っていうオチがあるんだけど。
そのオチで一気に興ざめしてしまうんだ。

だが、最後のオチまでは興奮して読むことが出来たし、これは新しいホラーのカタチだなぁと。

無茶苦茶良くできてる話じゃないか。
紹介するエピソードの順番も綿密に考えられているし、そのとりとめのなさも興味が湧く。

まるで自分がその真相を探っている張本人であるかのごとく。
本当に集中して読めた本なのでありましたとさ。

ってことで今日はこれまで。
ではでは。