さて、ここは何処かというと・・・
京都嵯峨野。
観光客が散策する京都日吉美山線から少し入った場所。
檀林寺というお寺の前。
ここのお寺はモリアオガエルの産卵が観れるお寺なのだとかで、
早速行ってきました。
というのはウソ!
偶然目の前にある祇王寺を参拝したところ・・・
ふむふむ、お寺の前にまたお寺。
ほんと京都嵯峨野はお寺が密集しているなぁ・・・
「檀林寺というのか・・・ふーん・・・」なんて思っていると・・・
「なにー!モリアオガエルの卵が観れるだとー!」
「子供の頃に図鑑でしか見たことのないあの憧れのモリアオガエルだぞー!」
「天然記念物だぞ!貴重なカエルだぞ!こんな観光地で!」
なんて心中で叫び、テンションが一気に上がったことを周りの観光客に気づかれないよう見た目は冷静を保ちつつ、
「へぇ~、ここにもお寺があるんだぁ」なんて言いながら、檀林寺の前を素通りして祇王寺へと向かう観光客に声を大きくして教えてあげたい。
この看板を指さして、大声で「モリアオガエルの産卵だってよ!」。
「すごくない!図鑑でしか見たことしかないあのモリアオガエルの産卵!」
ってこの興奮を共有したいのだが、
なんだこの変わったおっさんと通報されるのもバカバカしい。
でもこの興奮を共有したい。
一人旅なので誰にもこの興奮を伝えられないのが残念。
まさか人生で自然のモリアオガエルの産卵が見られよう日が来るとは・・・
(まだ見てないけど。)
しかもこんな突然に!
で、門前で興奮しているのは私一人のみ。
どうやら寺内にも観光客はいないもよう。
なぜに!
モリアオガエルだぞ!
そんな事を思いながら門の中へ。
左側にある社務所というか受付らしい場所にて拝観料400円を支払う。
あれ500円だったかな・・・
モリアオガエルの事で頭がいっぱいで拝観料がいくらだったか記憶が曖昧。
やはり観光客はいない。
門前から見受けるにそう大きな寺ではないとは思っていたが・・・
想像通り、小さなお寺。
右へ曲がるとひょうたん池。
これがモリアオガエルが生息するひょうたん池か・・・
こんな狭小的な自然環境で天然記念物が生息するものなのか・・・
そういえば昨年の台風21号の際に鴨川に流されたオオサンショウウオが話題になった。
あんがい京都の里山には天然記念物が生息をしているのかもしれぬ。
そんな理屈で少々納得をするのである。
さて、この写真の中にすでに複数のモリアオガエルの卵があるのであるが・・・
どのあたりにあるか分かるであろうか・・・
結構意外な場所なのである。
池の奥の低い樹木のあたりかな。
それとも手前の草のあたりかな・・・
実はこんなに高い紅葉の葉に産卵するんです。
まずは一つ目発見。
これが実物のモリアオガエルの卵かぁ。
一つ目の卵の近くで二つ目発見。
よくよく目を凝らして探す。
三つ目発見。
四つ目発見。
さらに五つ目発見。
モリアオガエルの卵は「延命の白ぶくろ」と呼ばれ、見ると縁起がよいとされるらしいとの事だったので、探すのが難しいのかなと思っていたが・・・
結構分かりやすいところにあるもんだ。
卵は無事に発見できた。
ならばやはり成体も見たい。
成体がいそうな場所をあちらこちら探していると・・・
ポチャン!と何やら池へと飛び込む生き物が・・・
もしや!
と思ってその後もいろいろと探してみたが成体を見つける事は出来ず・・・
成体が見つけられなかったのは残念だが、このお寺、宝物が多く、平安、鎌倉時代の仏像、美術品、道具、書物が沢山展示されており、小さいながらに見応えがあった。
いやいや今日は偶然にモリアオガエルに呼ばれて参拝してみたが寺社巡りの面白さは実際に尋ねてみないと分からないものだ。
こんなお寺があったとは・・・
ではでは。