さてさて、今日やって来たのは滋賀県の比叡山ドライブウェイ。
眼下に見下ろすは琵琶湖にかかった琵琶湖大橋。
滋賀県の比叡山の標高は848mなので高野山とほぼ同じ標高なのだが、見晴らしがいい分かなり雲が近く感じる。
比叡山延暦寺に行くには比叡山ドライブウェイを使わないと行けないんだけど、この比叡山ドライブウェイが結構、通行料金が高いのよ。
縦走すると2430円。なんだよね。
高野山は通行料金とかないんだけど。
下世話な話で申し訳ないんだけど、空海は無料で、最澄は有料って印象があったりするんだよな。
そんなことで比べるものではないことは重々承知しているんだけど・・・
そしてこちらは京都側の景色。
今日は気温は低いが天気もよく見晴らしは最高。
なんか、この日の登仙台展望台ではレゲエアーティストのPV撮影をしていた。
国宝である根本中堂の改修工事を見学
さてと、比叡山延暦寺の東塔エリアの駐車場に到着。
比叡山延暦寺は3つのエリアに分かれていて、東塔エリア、西塔エリア、横川エリア。
これらを総称して比叡山延暦寺と呼んでいる。
東塔エリアが一番大きく、お茶屋やお土産物屋がある。
西塔エリア、横川エリアはお土産物屋や食事をするお店はない。
駐車場は無料。
拝観料金は東塔エリア、西塔エリア、横川エリア共通で1,000円。
比叡山延暦寺を巡る方は概ね、奥比叡ドライブウェイで車で巡ることになる。
東塔エリア、西塔エリア、横川エリアとドライブウェイを車で移動するって感じ。
そしてまずは東塔エリア。
こちらが一番駐車場も大きいし、観光客も多いし、お店もある。
西塔エリアや横川エリアにはお店がなく、お土産物を買う事が出来ないのでこちらで買うのがいい。
東塔エリアにはなかなか見るべきものが多そうだ。
こちらが大講堂。
当然、講堂内は撮影禁止だが、本尊の大日如来が祀られてある。
なすび婆
その昔、比叡山にはなすび色の顔をした老婆の妖怪がいたという。
この老婆、若かりし頃は女官として宮中に仕えていたが
人を殺めたため死後地獄へ落とされた。
しかし仏の慈悲により、心は比叡山に住むことを許された。
その仏思に報いるため、「織田信長の比叡山焼き討ち」の際には大講堂の鐘楼の鐘をついて皆に危険を知らせたという。
こういう伝説的なエピソードは大好物ですな。
で、その鐘がこちら。
50円で鐘をつくことができる。
立派な杉の木に囲まれた階段を下りていくと・・・
少し開けた場所に出てくる。
まだまだ紅葉には早いが、少しずつ木々が色づいているもよう。
そして比叡山延暦寺の総本堂であり、国重要文化財である根本中堂へと向かう。
根本中堂は平成28年から約10年かけての改修工事中。
この改修工事が見学できるというのも稀な機会なのでぜひ訪れて見たかった。
根本中堂が完全に囲われた状態。
中に入ると、そりゃもう工事現場というより、博物館かと思うぐらい立派な作り。
こんなの見る機会なかなかないよ~。
これ凄くない。
むちゃくちゃ細かな作業だよ。
なんか瓦の下の銅板も綺麗に差し替えられている。
厚さ2.4㎝、長さ45㎝の椹(さわら)の板を、8.5㎝ずつずらして竹の釘で打つ止めて葺いてます。
って途方もない作業だな。
ゴールが全く見えないような作業量。
その作業に一体どのような意味があるのか。
そんな事を考えてたらきりがない。
これが悟りの世界であり、毎日、お経を唱え、真言を唱えるごとく、一枚一枚と、丹念に椹(さわら)を組んでいくのかな。
なんかこれは感動するななぁ。
そしてこちらは根本中堂の向かえある文殊楼(もんじゅろう)
この建物も国重要文化財に指定されている。
さてさて、こちらは阿弥陀堂と呼ばれる場所。
一つ目小僧
その昔、一つ目一本足の恐ろしく奇怪な姿で比叡山を見回る僧がいたという。
修行をさぼろうとする不心得な僧侶を見つけては鐘をならし、「修行僧よ、僧侶の本分を忘れることなかれ」と言って懲らしめた。
この一つ目小僧は生前厳しい戒律を守り生活をしていた元三大師良源の弟子である「慈忍和尚」と言われており、死後もなお比叡山を守り続けているという。
続いては西塔エリアへ
さてさて、続いては東塔エリアから車で約2分の西塔エリアへ。
こちらは観光客で賑わう東塔エリアと比べ、かなり静かな印象。
西塔エリアの見どころはこの「弁慶のにない堂」。
弁慶のにない堂
西塔にある法華堂・常行堂という二つの建物は、渡り廊下で繋がり並び立っている。
その昔怪力の弁慶が、この渡り廊下を天秤棒にして二つの堂を担いだ・・・
との伝説から「弁慶のにない堂」と呼ばれている。
こういう伝説はとても面白いよね。
古事記の話にも通じる分かりやす偉人のエピソードだよね。
こちらは西塔にある釈迦堂。
ひっそりとした印象が強い西塔。
手水に目をやると・・・
この水が飲めません・・・
とよくある注意書きかと思いきや・・・
この水は飲めます。
とは。
まじか・・・
比叡山ドライブウェイの展望台レストランへ。
さてさて、続いては比叡山ドライブウェイの展望台レストランへ。
ここでちょっと昼ご飯でもと立ち寄った。
標高800m程度の山なんだが、なんだか雲がものすごく近い。
いや~展望台からの眺めは最高ですな。
空は青いし、雲は近いし。
でもレストランは比叡山登山者でいっぱいだったのであきらめることに・・・
まぁそもそもそれほど腹も減ってないしね。
横川エリアで早めの紅葉を味わう
さてさて、続いては比叡山延暦寺の横川エリアへ。
こちらは横川エリアの見どころである横川中堂。
なんか1本だけすごく黄色に紅葉しているカエデの木があったので撮影。
今なら横川中堂の特別内陣拝観中ですよ。
比叡山延暦寺ってお堂の中を見下ろす感じなのが珍しい。
そしてお堂の中がかなり暗い感じなのも印象的。
このあたりも高野山とは全く印象が違うんだよな。
さてさて、話は変わってこの角大師の護符を目にした方も多いのでないだろうか。
角大師
平安時代末期、
元三大法師良源が73歳の時に世に疫病が流行り、人々は大変苦しんでいた。
この難局を救うため、良源は大きな鏡に自分の姿を写し疫病退散を念じた。
するとそこには骨ばかりの恐ろしい鬼の姿が写し出されたという。
その姿を版木に刻ませ御札に刷り配ったところ、疫病は元より、あらゆる災厄から身を守ることができたことから、今もなお厄除けの元三大師として信仰されている。
というのがこの奇妙なデザインの角大師の始まりなのか。
で、ちょっと小腹も減ったので東塔エリアまで車で戻って延暦寺御用達、鶴㐂そば(つるきそば)をいただくことに。
注文したのは比叡山そば850円。
そばの風味もあり、御だしもしっかりと濃い出汁の風味で美味い。
ってことで今日はこれまで。