なんだか写真と全く関係のない話なんですが・・・
ちなみに写真は夕方にブラブラ、近所をポタリングした時に撮った写真。
とにかく外をブラブラするのが好きな私なのです。
カストリと呼ばれたお酒
本日「カストリ」って言葉を初めて知った。
「カストリ」ってなんだ!
「せどり」っぽい新手の転売ヤー的なもの・・・
いやいや実は第二次世界大戦後、昭和20年頃の話。
物資が乏しく、闇市などで何とか自前の物資で賄っていた時代。
急ごしらえの粗悪なお酒のことの「カストリ」って呼ばれていた。
サツマイモや米を原料にカスだけとったお酒が闇市で販売されていたらしく。
それはそれは粗悪なお酒で「三合飲めば酔いつぶれるという代物」。
素人が即席で作ったお酒で、サツマイモ、麦などの焼酎もどきのものはまだ良い方で、
原材料、アルコール度数すら不明の得体の知れないお酒が出回っていたそうな。
なかでも凄いのが、酒税を逃れ、安価にするため、エタノールにメタノールを加えた変性アルコールというものが出回り、工業用アルコールを水で薄めたなんだかよく分からない読み物が出回った。
庶民はより安価なお酒を求めて、このようなアルコールを飲んでたらしい。
このアルコールは「メチール酒」「バクダン」などと言われ、中毒死が多発したとのこと。
バタンキューって「カストリ」から生まれた言葉
「バタンキュー」って昭和生まれの人しか知らないよね。
この言葉を知っていても、その語源を知っている人は少ないかも。
「バタンキュー」という言葉を流行らせたのは大正・昭和期にしゃべくり漫才の基礎を築いた花菱アチャコと横山エンタツ。
いわゆるエンタツ、アチャコである。
粗悪な「メチール酒」「バクダン」を飲んだ人が、バタンと倒れて、急に命を失ったり、もしくは心臓が「キュー」となるといった現象。また一命を取り留めたとしても、シャックリが出て、首が振られという奇妙なしぐさを面白可笑しく真似たギャグで生まれたのが「バタンキュー」という言葉。
カストリ雑誌という言葉もあった。
同じく第二次世界大戦後、出版の自由化の流れを機に多くの大衆向け娯楽雑誌が出版されたようで、粗悪な紙に印刷された安価な雑誌で主にエロ、グロ的な雑誌が多かったらしい。
このカストリ雑誌の流れは、後のサブカルチャー雑誌にも引き継がれているのだとか。
粗悪な雑誌が乱立し、「三号で休廃刊」という雑誌が多いことから「カストリ雑誌」と呼ばれていたとのこと。
カストリ酒は「三合飲めば酔いつぶれる」言われていたので、それを揶揄したんですね。
現代では考えられない「カストリ酒」。
死ぬか生きるかという、まるでロシアンルーレットのような状況でもアルコールが飲みたい。
まぁ当時はそれしか楽しみがなかったのかな。
かくいう私も晩酌が楽しみな酒飲みですけれども・・・