引きこもりとか、非正規雇用とか、ロスジェネとか労働環境を取り巻く社会問題が後を絶たない日本。
働き方革命という旗の元に長時間労働の是正や子育て支援などの対策を行っているが、根本的な問題として、この国の豊かさを支える人達が少なくなっているのが原因なのだと思う。
納税する人よりも税金を使う人たちが多いから国の借金が多くなる。
確かに政府による無駄な税金の使い方にも問題はあるのだけれど。
そういえば随分前にこんな世間話を聞いた。
水道局だか、建設局だか分からないけど、民間と行政との共同喫煙場所で耳に聴こえてきた公務員の会話である。
何やら建設資材の発注ミスで本来の規格とは違った資材を現場に発注してしまったらしい。
その大量の規格外の資材をどのように処分すれば良いかという公務員仲間同士での会話だったと思うのだが・・・
本来なら発注ミスの報告を上にするべきなのだが、手続きが面倒なので、一夜にして、資材の盗難にあったという事にすれば良いのでは・・・
そんな会話を聞いたことがある。
おいおい、そんな言い訳が通用するもの中の耳を疑ったわけだけれど・・・
まんざらでもないその会話に驚いたことがあった。
そんな税金の使い方ばかりしていたらそりゃお金が無くなるわなと。
とはいえ、今の時代、多額の納税をする人が減少しているのだと思う。
その理由は高齢化だとか税制優遇などもろもろあるだろうけど。
お金を儲ける人の絶対数が減っているのだと考える。
国として稼ぐ力が弱くなっているのではと思うわけ。
GDPのデータで見るとそれほど極端に落ちているわけではないのだけれど、それは大企業による影響が大きいのかも知れない。
大企業が稼いでも内部留保となるわけで、今はその企業の内部留保が問題となっている。
やはり税収を増やすには個々の稼ぐ力を強化する必要があるのだと思う。
大企業が稼ぐのではなく、大企業で働く人も含め、個人個人の所得の増大が大きく貢献するのだろう。
だが、今この国では昇進なんてまっぴらごめんだという人が多い。
所得よりも余暇や家族の時間を尊重したいという。
さてさてどうしたものか。
暮らしの豊かさがお金よりも、時間となった昨今において、どのように税収を確保するのか。
一つは大手企業の内部留保の問題。
もう一つは個々の稼ぐ力。
この両方にメスを入れないと、行政サービスの民営化の歯止めとはならないだろうと思う。
私自身思う事として、世の中全般的に大企業化が進みすぎて、個々の稼ぐ力が落ちているのではとも思う今日この頃です。