さてさて、今日は奈良県立民族博物館へ。
笑い飯の伝説のネタ、奈良歴史民俗博物館と似た名称。
民族博物館自体は只今、資料の整理で長期休館中なのだが、大和民族公園は営業中。
お盆休みはどこも人でいっぱいなので、お盆に人がいない場所と言えばここ。
で、今年は戦後80年、「戦時下のくらし」の再現展示が行われている。
移築復元した集落の民家にマネキンを使った展示をしているのだが、これがなんとも生生しく、ゾワッっとする。
召集令状のレプリカとのこと。
いわゆる「赤紙」と言われるやつだ。
軍隊手帳。
「空襲警報中」の看板を軒下に吊るしていたのか。
「守れ大空、備へは防空」
空襲の標的にならぬよう、家の明かりが外部に漏れないよう、電球に笠をかぶせた。
これは支給品なのだろうか。
象印の水筒は知っているが、亀印の水筒とは初めて知った。
当時はこういう垂れ幕を玄関先に飾っていた。
出征は村の英雄。
日本のために、村のために、家族のために。
それが当時の世論であった。
わずかなスペースだが、並べられた展示品を眺めていると、かすかに当時の空気感のようなものが伝わってくる。
80年前の戦時下の暮らしぶり。
さて、雰囲気はがらりと変わって、ここ奈良大和民族公園には奈良の集落民家を移設復元した家屋が15棟ほど公開されている。
中には国指定重要文化財に指定されているものもあり。
時代劇の撮影にも使用されているらしい。
奈良も吉野の山奥の民家となるとこれまでの民家と装いがかなり変わる。
時代劇でよく見る、峠付近の茶店や民家って、漆喰を使わず、一面焼杉の民家って印象があるなぁ。
さて、帰りに古民家を覗くと、管理スタッフがかまどに薪をくべていた。
お湯を沸かして、何に使うのかと尋ねてみると・・・
お湯を沸かすのが目的ではないと・・・
けむりであぶって民家の防虫対策をしているのだと。
なるほど、今でも昔ながらの防虫対策で古民家の保存をしているのか。
暑い日に火の管理って大変ですね。というと。
昔の家は風通しがいいから、外で草刈り作業をしている連中よりも快適だと・・・
家の作りやう(よう)は夏をむね(旨)とすべし。
そう言ったのは「徒然草」の著者「吉田兼好」。
古民家を訪ねまわると、意外に家の中は風が通り、涼しいことを実感する。
手に持ったスマホの熱中症アラートがなる。
そんなお盆の1日でしたとさ。
帰りは大和民族公園近くの蕎麦屋で天ざる食べて帰ります。
ってことで今日はこれまで。
ではでは。