
さてさて、今日やって来たのは奈良県宇陀市榛原にある鳥見山公園。
奈良県の紅葉スポットではあるが、観光地という場所ではない。
どちらかというと、写真愛好家が集う場所である。
奈良県宇陀市は奈良県の東部にあり、すぐ東隣は三重県の名張市である。
ここ、鳥見山は神武天皇にゆかりのある山で、日本書紀によると日本神話に登場する初代天皇の神武天皇が天地の神霊を祭る場所を鳥見山に築き、そこを上小野榛原、下小榛原と名付けたとされる。
ゆえにこの地域が榛原と名が付いた由縁。
神がかった鳥見山の紅葉

さて、鳥見山公園駐車場に車を停めて、鳥見神社の鳥居をくぐる。
鳥居の向こうには色づいた大きなカエデがお出迎えだ。

山を見上げると、色とりどりの樹木の葉が、日に照らされて美しく輝いている。

山を登ってすぐに池が見えてくる。
さらに池の向こうには朱色の鳥居が見える。
山肌の赤い紅葉と相まって朱色の鳥居がなんとも幻想的。
この世ならぬ世界の入り口であるかのよう。

事実、この鳥居の向こうの世界は神がかった別世界であった。
では参ってみよう。

神様にお参りして、振り返ってみると・・・




なんと美しい。
逆光に映える紅葉の世界。
神域を守り、隠すかのように覆うカエデの葉。




神武天皇がこの地に天地の神霊を祭る場所を築いた。
そんなエピソードからか、神がかりな印象。
この地の浄化エネルギーは本当に凄いのかもしれない。
そんなことを思った。

鳥見山神社から登山道を300mほど登ると展望台へとたどり着く。



大峰山系から金剛山まで見渡せる展望台。
まさに日本神話の景色である。


さて、再び鳥見神社の鳥居をくぐって、現世へと戻ってきた。
いやいやまさにこの鳥居はこの世ざらなる世界の入り口だったわ。
町屋盆栽カフェ「コトノハ」で10周年記念ランチをいただく

鳥見山を近鉄「榛原駅」方面へと下って来ると伊勢本海道が見えてくる。


ここ、榛原は伊勢本海道の宿場町として伊勢参りへと行き交う人で多いに賑わった。
長谷寺から長い上り坂を登り、鳥見山を目指す。
長く辛い上り坂を越え、鳥見山の峠を越えると、ここ榛原の宿場町という。
難所を越えた後の休憩所がここ榛原であった。

で、この伊勢本海道に町屋盆栽カフェという人気のカフェがある。


軒先では盆栽の販売も。

洋食メニューのランチが充実している。
11時過ぎに入店するともう予約でいっぱいとのこと。
しばらく街歩きをしているから、席が空いたらケータイまで。
ということで、しばらく街歩きをしている間にケータイが鳴った。


店内の撮影は出来なったが。
注文したのは10周年記念ランチという。
1700円でこのボリュームは大満足だろう。
手ごねハンバーグにエビフライが2尾。
柿のしらあえ、キャベツの酢の物、レンコンとゴボウを炊いたもの、コンソメスープ、粒あんが添えられたプリン。
もちろん美味しすぎて、ごはんおかわり。
店内には静かなジャズが流れ、落ち着いた雰囲気。
地元の人の利用が多い印象だ。
土日は予約が多そうなので、予約をしてから行くことをおすすめ。
伊勢街道の旅籠「あぶらや」を見学

食事を終えて店を出た。
ふと外の景色を見ると「あぶらや」という看板を3軒隣に見えた・・・

おお~こりゃ立派な旅籠じゃないか。
どうやら無料で拝観出来るとのことで。
当然入るでしょ。

この通りにはその昔、5軒ほどの旅籠屋があった。
「あぶらや」は伊勢本海道と初瀬街道の辻の札の目の前にあり、一番繁盛した旅籠であったそうだ。
2004年に宇陀市指定文化財となったそうだ。
ガイドのおとうさんが丁寧に説明をしてくれた。





こちらは2階の客間。
どんちゃん騒ぎをした人もいるのかぁと聞いてみると・・・
こちらに面白いエピソードが書かれていますよと案内されたのがこちら。

険しい坂道を登ってきて、雨上がりのぬかるみの道中にも関わらず、1行25名は元気者揃いなので、伊勢音頭さながらの賑わいで「あぶらや」についた。
われら1行が1番乗りの先着であった。
お風呂に入って、あがってきた頃に大阪河内の1行4~50名が宿に到着。
旅籠屋は大混雑となった。
われら1行は2階の8畳間2つと6畳間2つを使う。
宿の料金は200文。
夕食は献立は、鯖のあぶり、菓子椀に椎茸、切り干し、いも、高野豆腐、春菊のしたし物、豆腐汁。
女中にお春という愛嬌者がいて、年のころは24~25歳。
色白、中肉中丈、踊りの名人にて伊勢街道で一番の美人という
1行はお春の給仕に感激、大騒ぎをした。
夕食を終えた頃、大阪河内の者十数名が宿に到着。
このエピソードからもあぶらやの盛況ぶりが分かる。
ざっと数えても100名近い旅人が一晩に泊まっていることになる。
お春という美人給仕のエピソードも興味深い。

話は変わって、こちらは移動式の床の間なのだとか。
先ほどのエピソードでも分かるように、人数規模が全然違う旅の1行を出迎えるのである。
迅速に部屋の段取りをして、2間を1間に大きく、はたまた1間を数多く、などどとパズルのように座敷を区切っていくからには、床の間も柔軟に移動せねばならずという具合。
なるほどなぁ。
と感心してしまう。

さて、場所を移動して1階の土間へ。


土間の上の方は煤で真っ黒になった土壁が残っている。
この土間には井戸があり、室内に井戸があるのは非常に珍しい。
しかも、今でもちょろちょろと水が溜まっているそうだ。

そしてこちらが辻の札。







少し、伊勢本海道を散策。
いやいや、こんなに雰囲気のある場所だったとは。
やはり何事も来て見ないとわからないもんだ。
ってことで今日はこれまで。
ではでは。


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